歴史文化学科 [太秦]

歴史と文化が伝える価値を、今に活かせる人へ。

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古典の世界を、体感して学ぶ。
京都のすべてが教科書です。

歴史文化学科の学びは「体験・体感」が中心です。1回生で平安京の大内裏の中を歩くフィールドワークを行うと、2回生の文学の授業では『源氏物語』に書かれている出来事が身近なものになり、「去年行った、あそこだ」という声が上がります。例えば、光源氏の母親の桐壺更衣が暮らす桐壺が、帝の住まいである清涼殿からどれほど離れていたかを実感できるのです。この環境は平安文学の研究者にとっても垂涎のもの。過去を生きた京都の人々が、どのような体験をして、どのような気持ちでいたのかを実感してほしいと思います。

人文学部 歴史文化学科 山本 淳子教授

フィールドワークで北野天満宮へ。
「妖怪ストリート」も訪問。

「文学」の授業では、源氏物語や平家物語に関連する寺社や周辺スポットなどについて学びました。実際に寺社をめぐってレポートを作成する課題が課され、私は北野天満宮を訪問。有名な梅園などを観た後、近隣にある京都一条「妖怪ストリート」にも足を伸ばしました。「妖怪」を専門的に学べる環境に魅力を感じて本学科に入学した私にとって、専門研究の第一歩となる貴重な経験となりました。キャンパス周辺に名所・旧跡が数多くある環境を存分に活かし、今後も積極的に街へ飛び出して学びたいと思っています。

人文学部 歴史文化学科 2回生 東 加奈子さん
 沖縄県立陽明高等学校出身

学科の特色

  1. 日本文化の中心地・京都を歩き、歴史に触れて学ぶフィールドワークを実施。
  2. 政治史、経済史だけではなく、文化史も深く学びます。能などの伝統芸能や食文化、古典文学やことばの歴史にも触れることができます。
  3. 文献中心の歴史学と、妖怪文化論をはじめ民話・伝承を研究する歴史民俗学の両方を学べます。
  4. 社会・地理歴史の教員免許と博物館学芸員資格の取得が可能です。

歴史文化学科の学び方

歴史・⺠俗・⽂化の基礎を1・2回⽣で幅広く学び、3回⽣から⾃らの興味に基づきコースを選択します。他のコースの科⽬も履修できる柔軟なカリキュラムで、個⼈の関⼼に応じて幅広く学べるのが特徴です。講義やフィールドワークで、古⽂書、祭礼、芸能など京都に残る本物の⽂化遺産に触れることを重視します。歴史的に培われた⽇本の「⼼」を学びとる洞察⼒、その価値を未来に活かす⾏動⼒を養います。

歴史学コース

「心」の歴史を京都で学ぶ。

古⽂書や浮世絵など歴史的な史料の読解を通じて、⽇本の歴史の実像に迫ります。政治動向や社会の仕組みだけではなく、歴史を⽣きた⼈びとの考え⽅=「⼼」の歴史も重視します。

鎌倉時代は「変な社会」。では、800年先の未来から今を見れば!

昔の人々の姿をとらえ、今を生きる私たち自身を見つめ直す。

800年前の鎌倉時代を考えてみましょう。社会には身分制が敷かれ、貴族や武士もいれば奴隷もいました。宗教の役割はきわめて大きく、国の平和と繁栄のために様々な祈祷が行われ、その祈りに莫大な財政が投入されました。ひと言でいえば「変な社会」です。その奇妙さは誰もが簡単にみてとることができます。

では、800年先の未来から現代を見てみるとどうでしょう。彼らも現代の奇妙さを簡単に見抜くはずです。今の社会は当たりの前の世界でしょうか。私たちは「国家」「民族」「マネー」といったしがらみにとらわれてはいないでしょうか。

昔の人々や社会の姿を知り、ひるがえって私たち自身を見つめ直す、それこそが歴史を学ぶおもしろさです。当たり前と考えられていることは本当に当たり前なのか、現代の常識を疑い、社会が抱えている問題の本質をとらえる目を養うことがで きるのです。

暗記ではなく、調べ、考える学問。ビジネスにも活かせる思考力を磨こう。

私は親鸞を切り口に、中世という時代を研究しています。中世は極端なまでの「小さな政府」の時代です。弱肉強食のなか、誰もが生き残ることに懸命でした。格差は自分の責任とされ、皆がバラバラに生きていました。そのなかで親鸞は人の平等を説き、力をあわせてともに生きることを訴えました。親鸞のその声は、今の私たちにも大きな意味を持っていると思います。

歴史を学ぶきっかけは親鸞でも戦国大名でも明治維新でも何でも構いません。関心あることを突き詰めるなかで、さまざまな発見を楽しんでください。歴史といえば「暗記」と思われちですが、大学での歴史の学びは「調べる学問」であり「考える学問」です。徹底して調べ、分析して考察を深めます。日本の歴史のまんなかにあった京都のまちにも積極的に飛び出して、これからの人生に活かせる「調べる力」「考える力」を身につけてください。

  • 平 雅行教授
  • 歴史文化学科
    平 雅行教授
    宗教を切り口にして、日本の中世社会の特質の解明をめざす。専門分野は日本中世史、古代中世仏教史。
  • 『歴史のなかに見る親鸞』(法藏館)
  • 平教授の著書
    『歴史のなかに見る親鸞』(法藏館)

    慈円への入室、六角堂参籠、玉日姫との婚姻説、善鸞義絶事件──。数々の伝承と研究が存在する親鸞の生涯と思想について、歴史学の立場からその虚実を再検証する。

民俗学コース

日本人の「心」の奥底を知る。

祭りなどを素材に日本人の心を見つめます。妖怪について専門的に学べるのも特徴です。人の心の動きの現れとして民俗をとらえ、「心」の民俗学を学んでいきます。

京都・一条戻橋。平安時代、そこには鬼が跋扈(ばっこ)していた!?

国際日本文化研究センター所蔵「土蜘蛛草子」下巻 部分

国際日本文化研究センター所蔵「土蜘蛛草子」下巻 部分

古代の日本人は、都市の外に鬼たちがうろついていると考えていました。平安京の北の端にあたり、北山から水流が流れ込む一条戻橋は、鬼たちが水にまぎれて侵入してくる危険な場所だったのです。古地図を見ると、この橋のすぐ南東に妖怪退治で有名な源頼光の家が見えます。さらに数軒、南東に進めば、陰陽師の安倍晴明の家が見えます。時の政権は、武力と呪術の両方でこの地を守っていたことがわかります。また、戻橋から少し北に上がると白峯神社が見えてきます。この神社には保元の乱で敗れた崇徳院が祀られています。崇徳院は天皇家に呪いをかけて亡くなりましたが、その呪いを解くために明治天皇が崇徳院を神として祀り、例の水流の上に置いて北からの鬼の侵入を阻止しようとしたのでした。このように近代にいたっても京都には魔物が潜んでいると考えられていたのです。京都のまちに飛び出すフィールドワークで、こうした歴史と人々の心に触れ、日本人が大切にしてきた価値を学んでほしいと思います。

  • 佐々木 高弘教授
  • 歴史文化学科
    佐々木 高弘教授
    神話・伝説・昔話で描かれる場所表現を民俗学・歴史学・地理学の観点から研究。担当科目は「歴史地理学」「妖怪文化論」など。
  • 『京都妖界案内』
  • 佐々木教授の著書
    『京都妖界案内』

京都文化コース

「心」の文化にアプローチ。

能楽から和食まで、京都が世界に誇る「和」の文化を体験的に学びます。人の心を見据えた文学作品である「源氏物語」などをテーマに、京都の「心」の文化を学びます。

平安時代のジェンダー問題。漢文の才能をとがめられた才女たち。

『枕草子』に登場する中宮定子は、女性ながらに漢文が読める知的なお后でした。しかし、一家が没落して彼女も24歳で亡くなってしまい、世間には「才女は凶事のもと」という迷信が蔓延したのです。中宮定子に仕え、漢文を読むことができた清少納言も職場を失いました。同時期に生きていた紫式部も、そうした逆風のなかで『源氏物語』を完成させました。清少納言も紫式部も自分たちの愛するものを棄てられず、そうした自分たちに誇りを持っていたと私は思います。そこには歴史上の偉人の人間的な側面が垣間見えないでしょうか。

先人たちの心に触れ、その経験をわがものにするのが歴史文化の学びの魅力。平安時代の紫式部に、また幕末の志士たちになりきって、心を重ねてみてください。そうした学びを通して歴史のおもしろさを体感するとともに、今の社会が直面する問題にも柔軟に対応できる知性と、これからの時代を生きるための強い心を身につけてほしいと思います。

  • 山本 淳子教授
  • 歴史文化学科
    山本 淳子教授
    平安朝文学の研究者。『源氏物語の時代』でサントリー学芸賞受賞。著書多数。担当科目は「日本文化論」「王朝文化論」「京都文化学概論」など。
  • 『平安人の心で「源氏物語」を読む』
  • 山本教授の著書
    『平安人の心で「源氏物語」を読む』

授業Pick up

妖怪文化論
人文学部 歴史文化学科 佐々木 高弘教授

文化としての妖怪を通して、
ひと味違う「歴史」を学びます。

妖怪は実在しません。民話や文献、文学、絵画やマンガなどの文化として存在しているのです。妖怪は日本人の姿を映し出す鏡です。妖怪を研究することによって、私たちの歴史、民俗、日本文化の裏の姿が見えてきます。それは今まで皆さんが学んできた歴史や文化とはひと味違います。日本の妖怪は数多く知られていますが、そのなかでも京都の妖怪は特別です。なぜなら日本の歴史文化のなかで京都は特別の存在だからです。京都の妖怪を古地図とともにフィールドワークすることで、平安時代から現代までの京都文化の裏の姿を学ぶことができます。

Topics

名所旧跡や伝統行事をフィールドワークで学ぶ。

京都は他の都市と何が異なるのか。歴史や文化は現代社会にどのように息づいているのか。そんな疑問をフィールドワークで解き明かしていくのが歴史文化学科の学修スタイルです。「実践プロジェクト」では少人数のグループで、クラスごとにさまざまな場所に足を運びます。例えば、京都御所や二条城などの歴史の舞台を歩いたり、伝統あるものづくりの現場に赴いたり。錦小路やアートスポットなど最新の京文化に触れる機会もあります。また本学科では、京町家の保存や保津川の環境保持、地域に根づく伝統行事や技術の継承といった地域貢献に取り組んできました。地域住民の方との交流や問題解決の経験を通して、コミュニケーション能力や課題遂行力などを養い、人間的な成長へとつなげていくことも実践学修の大きな目的です。

フィールドワークの実績(2015年度)
京都のさまざまな場所でフィールドワークに取り組みます。

「妖怪文化論」で日本の社会と文化を読み解く。

病気になったり、日照りや洪水が起きたりしたとき、しばしば日本人は「妖怪」にその理由を求めてきました。社会に妖怪が浸透した経緯を考えることは妖怪を信じてきた人々の歴史を考えることにつながります。「妖怪文化論」の講義では、文学や絵画、漫画、映画など、さまざまな形で語られてきた妖怪を通して日本の社会と文化を読み解いていきます。

百鬼夜行絵巻に描かれた妖怪
世界に知られるポップカルチャーとしてもとらえられる日本の妖怪文化。そこに垣間見える、人間が捨ててきた陰の歴史などを授業では考えていきます。

資格・就職

取得できる資格 *国家資格

  • 高等学校教諭一種免許状(地理歴史)
  • 中学校教諭一種免許状(社会)
  • 小学校教諭一種免許状※
  • 博物館学芸員*

※小学校の教員免許を取得する人には、他大学との協定による通信教育プログラムが
用意されています。ただし、この履修は中学校の教員免許を取得する人に限られます。

卒業後の進路

  • 中学校教諭(社会)
  • 高等学校教諭(地理歴史)
  • 博物館学芸員
  • 美術館学芸員
  • 観光産業
  • 伝統産業
  • 民間団体職員
  • 公務員(地方自治体職員、警察官、消防士など)

Newsお知らせ

Eventイベント

歴史文化学科の教育目的

歴史学及び周辺分野の基礎的知識と調査研究技能を十分に体得し、それを実社会において問題解決に活用できる人材を育成する。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

  1. 歴史文化に関わる資料を収集し読解する能力を身につけている。
  2. 歴史文化並びにその周辺領域への学術的理解を身につけ、それを実際に社会で活かすことができる。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

  1. 資料講読とフィールドワークを柱とし、日本史を中心にした歴史学と、地理学・民俗学・文学・語学など周辺領域との交渉が理解できている人材を育成する。
  2. 多角的な視野を持った歴史文化を探究できる人材を育成する。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

  1. 日本史及びその周辺領域である地理・民俗・文学・言語などの文化に興味を抱いている人。
  2. 各分野への知的探求に意欲をもって取り組める人。

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入試に関するお問い合わせ

入学センター

Mail nyushi@kyotogakuen.ac.jp

Tel (0771)29-2222

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