景観生態学研究室

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生態学を学び、未来の自然環境を守り、創る

植生を中心としたフィールド調査とドローンを使ったリモートセンシング併用し、自然環境の状態を評価する研究に取り組んでいます。河川を中心に、森林や農地など、あらゆるフィールドを対象としています。研究成果は、地域の保全活動に活かされることを想定しており、様々な地域で保全活動のマネジメントにも関与し、実際に研究成果をツールとして活用しています。

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教員紹介

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丹羽 英之

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ドローンで大地をスキャンする

豊かな生態系を保全・再生させるためには、生態系の健康診断をする必要があります。生態系の健康診断は、様々な視点で生態系を“鳥瞰”する「景観生態学」の得意技。森や川、農地、様々なフィールドにおいて、様々な生き物を指標に分析・評価。そこに、社会制度や人の営みなど社会学的な観点を加えて評価することも景観生態学の特徴です。景観生態学が得意とする“鳥瞰”を、いつでも簡単にできるようにしてくれるのがドローン。ドローンの登場で景観生態学の分析方法が大きく発展、今までになかった視点で生態系の健康診断をすることが可能になってきています。ランドスケープデザイン研究室では、日々、ドローンで大地をスキャンし生態系の健康診断に取り組んでいます。

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卒業後の進路

環境コンサルタント、造園建設業、緑化資材メーカー、公務員(地方自治体、宮内庁)、教員(理科、農業)、大学院進学

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研究内容

都市に森を創る

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大阪万博記念公園の森は都市に大規模な「自立した森」と呼ばれる郷土の森を再生する壮大なプロジェクトです。森林の現状を評価し、森林のマネジメント手法を検討するため大阪府や他大学と共同で研究を続けています。近年では、ドローンや自動撮影カメラ、360度カメラなど、最新の技術を取り入れた調査手法を提案しています。

外来種の侵入を予測する

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外来種は生態系に大きな影響を与えます。しかし、一度侵入すると、その根絶は困難です。地理情報システム(GIS)を使い空間解析することで、外来種が侵入しやすい場所を予測することができます。里山に侵入するナンキンハゼや水田に侵入するスクミリンゴガイなど、生態系への影響が顕著な種を対象とした研究を行っています。

農業と生物多様性

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長い時間をかけて築かれてきた農地は、人為的に改変された生態系であるものの、多様な生物を育んできました。しかし、農地の整備や農法の変化により、生物多様性が低下しています。人の営みの影響が大きい農村生態系は、景観生態学の格好の研究対象です。ここでも、ドローンをつかい、これまで捉えることが難しかった農地の構造や営農の変化などを評価する研究に取り組んでいます。

河川生態系

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河川生態系は流水や流砂によるかく乱によって持続する動的な生態系です。亀岡盆地は氾濫原の特徴を持った河川が今も残っています。植生を中心に様々な生物を対象に研究を行っています。ここでも、ドローンを使い、これまで直接観察できなかったかく乱の様子を連続的に捉えることに挑戦しています。

卒業研究の一例

  • 本梅川のノウルシの経年変化と生育要因に関する研究
  • 亀岡の河川におけるゲンジボタルの分布に関する研究
  • 亀岡の河川における農業濁水に関する研究
  • 亀岡盆地に見られる湧水に関する研究
  • ため池におけるオニバスのフェノロジーに関する研究
  • 京都市の巨樹銘木の変遷に関する研究
  • 都市近郊里山林における外来種侵入に関する研究
  • 造成森林における森林構造の評価に関する研究
  • 造成森林における動物の利用実態に関する研究
  • 農地の圃場整備による景観構成要素の変化に関する研究
  • 遊水機能を持つアユモドキ共生公園のデザイン提案

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