高校生論文コンテスト2016 審査結果(バイオ環境学部)

2016年12月22日トピックス

バイオ環境賞 審査結果

 この度は「京都太秦キャンパス開設記念 京都学園大学 高校生論文コンテスト2016(バイオ環境学部)」へ多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました。本学バイオ環境学部教員を審査員としてすべての論文について厳正な審査を行った結果、下記の通り各賞が決定されました。

◆最優秀賞◆

 学 校 名:京都女子高等学校
 氏   名:恩庄 美紗貴
  
 受賞課題名:「脱皮と蛹化の謎(アゲハ編)」
 
 講   評: 長年にわたるアゲハの飼育実験により、幼虫の過剰脱皮現象を発見し、仮説を立ててそれを検証した研究である。長期間繰り返しデータをとって解析しており、さまざまな観点から考察を加えている点を高く評価した。レポートの内容は洗練され、丁寧にまとめられていた。研究者から見ても着目点は興味深く、将来的に大いに発展が期待できる内容であったことから、最優秀賞を授与した。

◆優秀賞◆

 学 校 名:青森県立名久井農業高等学校
 氏   名:福田 将大
 担当の先生:木村 亨 先生
 
 受賞課題名:「フキをサラダで ~新たな栽培法と食材の開発~ 」
 
 講   評:野菜としてのフキの特性(成分や食味など)が明確に調べられており、仮説に従って適切な研究方法を立て、実験が行われている。特にフキの「もみがら栽培」については、成長に合わせてもみがらを追加するなど、常に茎を遮光する方法を確立した。結果の解釈やその考察も適切に行われており、優れた研究であると判断した。これらのことを総合し、優秀賞を授与した。

◆佳 作◆

 学 校 名:岐阜県立八百津高等学校
 氏   名:池井戸 祐稀、諸戸 希唯斗、中島 捷馬、水野 珠那、荒井 裕斗、岩井 拓海、勝野 浩志、佐藤 颯太、野村 真愛、平林 功多、宮川 大輝、若尾 岳登、丹羽 紬
 担当の先生:貝川 友子 先生
 
 受賞課題名:「静かなるアルゼンチンアリ ~分布拡大への考察と行動学的研究~ 」
 
 講   評: 精力的な調査や観察、実験が多方面にわたり実施されている。惜しまれる点は研究論文として見れば、少し主張する内容が散漫になってしまっていることである。積年の実験結果と今回の自身の調査・観察・実験の結果を総合して、論理的に仮説や結論を導けばより高い評価になったと思われる。これらのことから期待を込めて佳作を授与した。


 学 校 名:大阪府立園芸高等学校
 氏   名:古谷 菜摘、多田 佳奈子、藤原 沙江
 担当の先生:谷本 忠芳 先生
 
 受賞課題名:「カラクサホウライシダ(Adiantum spp.)の大量増殖に関する研究 ―前葉体からの胞子体形成に及ぼす植物ホルモン、培地濃度およびショ糖の影響― 」
 
 講   評:シダ類の組織培養は形態形成研究の手段として使われていることが多いが、繁殖のための手段として詳細な研究がなされた点が実用面からも評価できる。胞子体形成に及ぼす植物ホルモンの影響を調べた研究例はあるが、基本培地の濃度の影響を検討した点は評価に値し、興味深い結果が得られている。これらのことを総合し、佳作を授与した。

2016/12/22

(実行委員会委員長 バイオ環境学部長 深見 治一)

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