近年事件がメディアで報道され、本学が立地する亀岡市においても、子どもの安全を脅かす不審者・変質者等も出没している。そこで市内の各学校では子どもの危機管理意識や安全対応能力の向上を図る「防犯教室」等を開催している。また、日常的な安全確保のための指導を充実させるなど、PTAや自治会等の関係機関が協力し、学校安全対策協力員や防犯パトロールなど学校や地域の実態に応じた子どもの安全確保に向けた取組が進められている。しかし、このような状況では子どもが安心して外で遊ぶことができない。
そこで亀岡市ではモデル事業として、子どもの居場所づくりを本学のレクリエーション研究会の学生とともに模索することを2005年11月にスタートさせた。
文部科学省が推進するこの活動は地域のPTAや自治会などのボランティアが中心となり、学校で実施されるケースが多いなか、今回は亀岡市が生涯学習の一環として本学の学生たちと月2回定期的に11月から3月まで実施されてきた。スタッフとして参加する学生はよきお兄さん、お姉さん役となって子どもたちと遊びながら、健全に成長する援助者となっている。鬼ごっこや大縄跳び、ダブルダッチやドッチボール、サッカー、スカイクロスなど、できるだけ活動的に遊びながら、協力したり、助け合ったりしてきた。3月8日で今年度の活動は終了したが、4月からも学生たちが考えた新たな遊びなどを取り入れ継続実施される。今回参加したレクリエーション研究会のメンバーと人間文化学部 吉中康子教授は次のように話す。


佐々木康宏くん(法学部3回生)
今までの小学生と違って、元気でやんちゃな子が多かったです。「ドッチボールしよう」とか声をかけた時に「いや」と言ったりして、言うことを聞いてくれない子が帰る時に「次はいつくるの?」と聞かれて、どういう風に遊びを進めたらいいのかなど悩んだりしたけれど、その子を含めて、みんなが楽しみにしてくれてるんだなってわかって頑張ろうという気持ちになりました。塾とかではないので、言う事を聞いてくれない時にしなさいとか強制はしたくない。子どもたちの自主性や自己主張の声を上手く遊びに結びつけながら、4月からは遊ぶ種類を増やしていきたいです。
芝崎瑠美さん(経営学部3回生)
最初はどうしたらいいのか分からなくて戸惑うことも多かったのですが、2回目3回目になると名前を覚えて名前で呼んでくれるとすごく嬉しかったです。子ども達と一緒に遊ぶことで、自分が遊んでいた遊びがあったりして懐かしくなったり、子どもたちの中の流行の遊びを知ったりすることができました。外で遊ぶ時にゲームを持って行くという事は私たちの子ども時代にはなかった。けれど、自分がしたくない遊びだと、仲間から外れて持ってきたゲームで一人で遊んだりする子どもたちを見て、自分達とは遊びの仕方が違うんだぁと時代を感じました。
中野大輔くん(人間文化学部1回生)
最初は言うことを聞いてくれていた子も回を重ねるごとに慣れてきて、何をするにしても「イヤ」と言う子が出てきて、周りの子が便乗して口々に「イヤ」と言って収集がつかなくなってしまう事がある。学年や男の子、女の子によってしたい遊びも違うので、1つでもみんなが1つになって取り組める遊びを考えたいと思います。


人間文化学部の吉中康子教授
「学生たちの姿をみて、上手く子ども達に溶け込んでいると思いました。私たちが子どもの頃は、体力や持久力があって時間を忘れて外で遊び、疲れることもしりませんでした。今は外で走りまわって遊んでいる子どもの姿をみることも少なくなりました。そのせいか体力の低下で遊んでいても、長続きしません。鬼ごっこではすぐタイムと言って休憩して、3人ぐらいでファミコンを始めたりします。しかし、大人が子どもに関わるのと、学生が子どもに関わるのでは、子どもの態度が全然違います。学生との遊びの中で人間関係を上手に築き、学生も一緒に成長していけたらいいと思います。どのように進めていくのかその都度相談しあい、遊びの中で上手に声がけをし、禁止後のマイナス言葉ではなく「伸びる言葉のシャワー」で、子どもの自由さを阻害しないようにしたいです。、遊びの中に気づきがある時間を築いて欲しいです。」
2006/03/13 学生課