
7月5日(水)は、大西辰彦教授から、古都・京都から高成長を遂げるハイテク産業が生み出されるメカニズムについて講演がなされ、特に、京都の特性とも言うべき4つの知的インフラの重要性が指摘された。4つの知的インフラとは、すなわち、伝統産業やオンリーワンの町工場をはじめとする数々の基盤技術が、ものづくりの「現場技術」として重層的に集積していること、2つ目は、日本のノーベル賞受賞者12名のうち7名までが京都の関係者であることからもわかるように京都には「世界最高水準の研究者」が揃っていること、3つ目は、倹約と勤勉を旨とし、得意分野に特化する老舗の経営哲学を現代にも受け継ぐ「経営の風土」が存在すること、そして、4つ目は京都でのビジネスを有利にする国際都市・京都の知名度や祇園・花街に代表される「おもてなしの文化」である。こうした複数の条件が重なり合いながら新たな価値を生み出していくところが京都の強みであり、新産業を生み、育てる土壌になっていることが紹介された。

7月14日(金)は、経営学部大西昭生教授が、中国進出企業の動向について講演がなされた。世界の自由貿易の動向が3つの地域に固まりつつあることを指摘した後、中国経済の発展過程と中国の現況、中国の現況と問題点を概略で説明された。
続いて、日本企業にとっては中国の21世紀よりの新たな方向、①WTO加盟、②所得の上昇、③富裕層の存在などは進出動機に大きな変化をもたらしている。すなわち、日本企業の中国への進出は、中国のWTO加盟以前と以後とで、進出の目的と効果、成果に違いが現れていることを、多くの事例とヒアリング調査を交えて述べられた。
加えて、WTO加盟前後の経営上の問題点の推移、WTO加盟前後の撤退の推移について、事例やヒアリング調査を紹介された。
2006/07/20 広報センター