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バイオサイエンス学科

化学は人類の持続的な発展を支える! / あの堅苦しい化学がシンプルでクリエイティブ!? / 人が生き続けていることの仕組みを知ろう / 「細胞社会」の仕組みを知ろう / 人と微生物の「世界」の体系的理解 / 食品の働きや成分を知れば食事も変わる! / この健康食品、本当に体に良いの? / 人間生存環境の基盤を形成する植物を考えてみよう / 植物を知り、地球の未来を考える / 生命現象を分子のはたらきで理解する


化学は人類の持続的な発展を支える!:『化学・有機化学』

坂本 文夫 教授
(生物有機化学研究室)

みなさんは『化学』についてどんなイメージをもっていますか。
私たちが手に取るもの、目に見えるもののすべてが化学物質であり、その性質と変化を取り扱う学問が化学であることを一度考えてみてください。たとえば、いつも持ち歩いている携帯電話は最新の化学技術によって製造されたパーツで組み立てられており、化学の進歩がなければ携帯電話はこの世に存在しません。一方、役に立つ化学物質でも誤った使い方をすれば生命を危険にさらしたり、環境を汚したりします。
私たちのバイオ環境学部では『化学』が重要な基礎学問であり、その知識が無いと問題の本質を見誤ることもあります。そして、生物有機化学では生物にさまざまな作用(生理活性)をもつ有機化合物を対象に勉強します。『化学』は地球環境を保全し、人類が持続的な発展を継続するために絶対に必要な学問です。

あの堅苦しい化学がシンプルでクリエイティブ!?:『有機反応機構論』

清水 伸泰 准教授
(生物有機化学研究室)

多くの学生は化学に対して、『法則など憶えることが多そう』『細かい煩わしい計算が面倒くさい』など、あまりよいイメージをもっていないようです。そういった表面的なイメージだけで学習意欲を失ってしまい、大学でのせっかくの学習機会を逃してしまうのは非常に惜しいように感じます。化学は人間が安全に、かつ効率的に日常生活を送るうえでとても大切なものですし、日々新しい素材や技術が生み出されています。
化学の本当の面白さは、単に法則を憶えることや細かい計算をこなすことではなく、自分の頭で考えたアイデアの実現に向けて実験を繰り返し、そこからさまざまな新たな発見を得るという非常にシンプルでクリエイティブなところにあります。しかし、しっかり化学の基礎を学んでいなければ独創的なアイデアなど生まれませんし、いつまでも化学は遠い存在のままになってしまいます。生命現象を理解するにも環境問題に取り組むにも、化学はなくてはならない重要な学問です。順序立てて物質の反応メカニズムを学ぶことで、少しでも化学の奥深さや魅力を感じとってもらうと同時に、物事を論理的に考える能力を養ってほしいと思っています。

人が生き続けていることの仕組みを知ろう:『生化学』

中村 正彦 教授
(分子生物学研究室)

35億年前の地球に生命が誕生し、進化を続け、15万年前に現存の人類が誕生しました。我々の身体には60兆個の細胞があり、体重の約70%は水分ですが、有機物質として一番多いのはタンパク質で10万種類以上あると思われています。これらタンパク質が絶えず身体の状態を監視し、維持するエネルギーを効率よくつくり出し、足りないものを合成し、余分なものを分解し、体内の物質を有効に再利用し、不要なものは排泄し、それぞれの細胞が役割を果たして健康な身体を支えています。また、環境の変化に応じてコントロールする力を備えています。
今世紀になり生命の維持と遺伝の仕組みなどについて、次々と新しいことが解明されていますが、基本的なことをしっかり学ぶことで、生命を理解することができます。みなさんが活躍する21世紀は生命科学の世紀です。

『細胞社会』の仕組みを知ろう:『細胞生物学』

松原 守 准教授
(分子生物学研究室)

生命の基本単位である細胞は、まるで小宇宙のようなものです。驚くべき巧妙な仕組みで生命維持に必要なすべての装置を備えています。そして、私たち人間と同じように『社会』をつくって、それぞれの細胞たちが互いに協力し合い、秩序を守って生きています。細胞社会の秩序が乱れれば、ガンのような病気になってしまいます。
一個の受精卵からゲノム(遺伝子)という設計図に基づいて複雑な細胞社会をどのようにつくるのか。どのように細胞が分裂したり、移動したりするのか。細胞同士がどのようにコミュニケーションをとるのか。細胞の外からの命令をどのように細胞の中へ伝達していくのか。
この授業を通じて、細胞社会の仕組みについて学ぶと同時に、細胞社会から見える生命現象の不思議さを感じとってもらいたいと願っています。

人と微生物の『世界』の体系的理解:『発酵・醸造学』

篠田 吉史 准教授
(微生物機能開発学研究室)

学問とは、『世界を言葉で言い尽くそうとする営み』ではないかと思います。
網羅的な体系を構築しようとする志向が常にあって、それがより大きく精緻に組み上がっていくところに、人はおもしろさや美しさを感じるのではないか、そんなふうに思います。たとえば『発酵学』あるいは『醸造学』は、古来人間が微生物を利用して食品などをつくり出してきたという現実の『世界』を体系的に記述しようとするものであり、それは『微生物学』という別の体系のある部分を成し、『生化学』というより大きな体系とも交錯しています。そしてまた、それらは決して静的なものではなく、新しい知識によって、あるいは人々の関心の在処によって、常に更新を迫られるものでもあります。
教科書を理解しようとする『勉強』ではなく、その後ろに広がる現実の世界を理解しようとする『学』のありようについて、講義を通じて私自身も考えを深めたいと思っています。

食品の働きや成分を知れば食事も変わる!:『食品化学・有機化学』

深見 治一 教授
(食品機能学研究室)

バランスのとれた食事をとることは健康の維持増進に必須であることがよくいわれています。なぜ、そうなのかということを理解することは大切です。
食品がもつ健康の維持増進に働く成分を化学的側面から理解します。摂取された食品が体内でエネルギーや栄養となっていく過程は化学変化です。また、病気の予防に効果がある食品成分が数多く明らかにされ、またどのように働くかも明らかにされてきています。このような食品成分の機能性に基づいて最近機能性食品のジャンルが形成されてきました。一方、食品をおいしく食べるために、食品のもつ物性が重要となります。
食品の物性についてもスーパーやコンビニで販売されている身近な食品を例に挙げて考えていきたいと思います。これらを理解することによって、食品に関して知識を深め、さらに深い食品成分あるいは食品製造への理解の基礎としていきます。

この健康食品、本当に体に良いの?:『食品安全学』

矢野 善久 准教授
(食品機能学研究室)

最近、健康食品に対する関心が高まり、サプリメントをはじめとするいろいろな目新しい食品が出回るようになりました。しかし、これらの有効性や安全性に関しては玉石混交と呼ぶべき状態で、科学的根拠に乏しいものも見られます。私たち消費者がこれらの食品を利用する場合には、個々の食品中に含まれている成分の特性を十分理解したうえで、自ら判断することが求められます。すなわち自己責任ということです。特にサプリメントなどは医薬品ではなくあくまで食品に区分されることから、法的規制も比較的緩く注意が必要です。この授業を通して食品中に含まれている成分の性質や機能に関する知識を身につけ、イメージや風評といった不確実な情報に惑わされることなく、科学的根拠に基づいてリスクや有効性を総合的に判断できる能力を養ってもらいたいと考えています。

人間生存環境の基盤を形成する植物を考えてみよう:『植物生理学』

關谷 次郎 教授
(農業生産学研究室)

植物を学ぶ際の視点はさまざまありますが、人間生存環境の形成にかかわる植物というとらえ方があります。この視点から考えると、1.生物が生存する地球環境の創生やその維持にかかわる役割、2.人類への衣食住や産業活動に必要な再生可能な資源供給の役割、3.人間社会へ『安全・安心・満足』を提供する役割、という三つの役割が植物にあり、光合成・保水機能・養分吸収・食料・繊維・タンパク質・でんぷん・油脂・花・香り・芝生・公園などのキーワードで表すことができます。分子植物生理学では、分子・細胞・個体というミクロなレベルから、植物の機能の『仕組み』の基礎を学びます。将来、植物の3大役割に関連した植物の機能開発や植物資源(バイオマス)の有効利用、あるいはマクロな視点から植物を理解する際の基礎ともなる科目です。最先端の研究例も紹介しながら、わかりやすい授業を目指します。

植物を知り、地球の未来を考える:『植物細胞工学』

髙瀨 尚文 准教授
(植物バイオテクノロジー研究室)

約40億年前に、初期生命体が地球上に出現したと考えられ、光合成能をもつ植物が地上に進出し、大きく変動する地球環境のなかで特有の機能を獲得し、進化してきました。人類は多様な植物から受ける恩恵を衣食住に活かす知恵を学んできました。21世紀を迎え、人口の急激な増加と多量なエネルギー消費により、深刻な食糧不足や地球温暖化などの問題に直面し、物質生産や環境保全のため、バイオテクノロジーなどの新技術によって、植物の機能を利活用することへの期待が高まっています。そのためには、工学的技術(手法)を学ぶだけではなく、生理学・生化学・分子生物学などの基礎学問(原理)を十分に修得し、その基礎のうえに立って、21世紀に向けての新しい植物利用技術を創り出すことが必要とされます。植物科学を学び、未来の地球と人類のあり方を考え、そのなかで植物が期待される役割を考えてみませんか?

生命現象を分子のはたらきで理解する:『分子生物学』

プリエト ラファエル 准教授
(植物バイオテクノロジー研究室)

すべての生物は細胞で構成されており、細胞はさまざまな分子でできています。生物の機能も構造も、詳しく調べていくと最後は分子のはたらきに行きつきます。この講義では、生命現象の基本である遺伝を中心として、遺伝にかかわる分子であるDNAやRNA、タンパク質がどのようにしてつくられるかについて理解します。遺伝情報が次世代へ伝えられるときには、DNAが効率よく、正確に複製されなければなりません。生物には間違いを防ぐための精巧な仕組みがあります。必要なときだけ、必要な量のタンパク質をつくる、いらないときにはつくらないという省エネのための仕組みもあります。これらの巧妙な仕組みを分子のはたらきを通して理解することを目標としています。

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