
私は社会人として、約20年間医療機関に勤務してきました。現在、医療技術の進歩により病気から救われる患者さんが増えた反面、患者さんの心の問題やケアがどこか置き去りにされていると感じていました。そこで臨床心理学が学びたくなり、学部生として本大学に入学し心理学における様々な理論を学び、知識を得ることができました。そして臨床心理士は、悩みを抱えていたり心の病気で苦しんでいる人に対して、治療者が「解決してあげる」という医療モデルではなく、患者さんが自らの力で「解決していく」のを理解し、寄り添い、援助していくという成長モデルに焦点をあてていることを学びました。
しかし、大学卒業後に私が再び社会人として臨床の現場に立った時、机上だけの学ひでは十分でないことを痛感し、本大学院に進学しました。ここでは、専門的理論や知識を深めていくことはもちろん、学外実習では教育センターや児童相談所といった様々な機関で実際に臨床心理士として活躍されている先輩から多くのことを学び、また大学付属の心理教育相談室では、子どものプレイセラピーをはじめ、心の問題で来談される方をケースとして担当し、臨床実践を行っています。これまで机上で学んできたことを臨床の現場でどのように活かしていくかが、これからの私の課題であると考えています。