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特色ある学びのプログラム|心理学コース ヴァーチャル社会を活用した実習授業

教育・研究での活用が広がる「セカンドライフ」

「セカンドライフ」(Second Life)とは、米国企業Linden Lab社が2003年に運営を開始したインターネット上の仮想世界です。「アバター」と呼ばれる分身を、ユーザー自身がネットワーク上に構成された3次元コンピュータグラフィックスの中に参加させ、そこで友人を作り、洋服や建造物を作成するなど自分に合った目的を見つけて第2の人生を送ろう、というものです。
セカンドライフには、世界中の教育機関が教育・研究での活用のために参入しており、米国の著名大学もセカンドライフ内での教育・研究を積極的に行っていることが知られています。京都学園大学の心理学科では、セカンドライフを社会心理学教育の実験・観察・インタビューのフィールドに活用しているほか、「シミュレーション&ゲーミング」の授業もセカンドライフで行っています。

特色ある学びのプログラム|心理学コース偏 ヴァーチャル社会を活用した実習授業

心理学科の実習授業「シミュレーション&ゲーミング」

「シミュレーション&ゲーミング」とは、参加者としてゲームを体験すると同時に、観察者としてゲームの過程を分析し、さらに自身でゲームを設計しながら学びを深めていく教育プログラムです。その底には、社会の複雑な問題を単純なルールから解いていこうとする、ゲーム理論や複雑系と称される分野の考え方があります。
近年のバブル崩壊が示すように、社会現象の予測は未だに統計や数式では解くことのできない困難な課題です。予測できない理由は、単に問題が「複雑」だからではありません。株の売り買いのようにルールそのものは単純であっても、お互いに影響し合う人々の活動が、時間の経過によって様々な展開を導くからです。シミュレーションとは、このような「解けない」問題を考えるために、さまざまな条件で結果がどう変わるか眺めていこうとする研究手法です。
特にシミュレーション&ゲーミングという場合には、社会のさまざまな課題について、自身が参加することによって課題の現実を体感・観察します。それが現実の組織や国際関係の理解などに応用できるかどうかを考察し、解決すべき課題についての知識や論理的に意見を主張する能力を身につけることが教育の目的となります。ゲーミングによる学びの手法は、たとえば自然環境の保護と社会の発展とを両立させる策を見いだすためなど、実際にコミュニティなどで活用されています。 本学では、このような体験ゲームと並行して、理解を深めるためのPC上のシミュレーションと、仮想空間における実験・観察を組み合わせた授業を行っています。

これからの教育に向けて

特色ある学びのプログラム|心理学コース偏 ヴァーチャル社会を活用した実習授業

セカンドライフを大学が活用するメリットは遠隔地教育にあります。通常のe-learningでは難しいグループ・ディスカッションや実習教育などの授業が可能となります。
これまで仮想空間はネットゲームや経済活動ばかりが注目されてきましたが、その本当の長所は、いつでもどこでも世界中の人々と体験を共有できるバリアフリーの世界であることです。遠い未来の話ですが、仮想空間における人々の出会いが日常のものとなれば、国や人種のとらわれから自由な人々が現れるのかもしれません。本学の学生には、ネットと現実社会が穏やかな世界に変化する先達となってくれることを願っています。