立石・岩下ゼミ合同で京都刑務所を見学しました
私たちは、2007年12月20日に立石・岩下ゼミ合同で京都刑務所(京都市山科区)を訪問しました。
京都刑務所は、主としてB級の受刑者を収容する刑務所です。B級の受刑者とは犯罪傾向の進んだ者のことで、この刑務所には現在定員の120%近くになる約1750名が収容されています。残念なことに受刑者の大部分は出所・入所をくり返してしまっているとのことで、多い人では過去に約30回も収容を経験した人もいたそうです。
刑務所の中は、やはり世間とは異なる隔離された世界でした。まず、何重もの暗証番号式の鉄扉などを備えた強固な設備・建物がありました。また、刑務官などに日々管理され、厳格な規律やスケジュールのもとに行動する受刑者たちの姿がありました。
私たちが受刑者たちと遭遇したのは、主として作業場見学の際でした。刑務官の説明を聞きながら、黙々と機械作業に取り組む受刑者の姿を息の詰まる思いで見ていました。受刑者には、その作業に対して1ヶ月数千円が作業報奨(賞与)金として支給され、出所と同時にその後の生活費として手渡されるそうです。
寝起きや食事といった日常生活を送るための部屋(収容室)は殺伐としていると思っていたのですが、意外なことに、漫画や雑誌を置いてある部屋もあれば扇風機が備えられた部屋もありました。しかし、これは珍しいことでもないそうです。他にも、珠算や簿記などの資格を取得したいと希望する者がいれば積極的に支援しているとのことで、受刑者を更生させよう社会復帰させようという刑務所の姿勢が見て取れました。
ところで、個人的に印象に残ったのは、刑務官が最初に絶対に覚えなければならないのは警報機の場所だという話です。理由は簡単で、喧嘩などの非常時にはそれをすぐに知らせる必要があるからであり、いったん警報機が鳴ると多くの刑務官がたちまち集まって事態に対処するとの話でした。
後ろ向きの発言かもしれませんが、これからの世の中で犯罪者がゼロになることは難しいでしょう。しかし、私がこの刑務所訪問で見聞きして実感したのは、刑務官と受刑者という緊張関係の中で日々交わされる無数のコミュニケーションにおいても、刑務所内の秩序を維持し受刑者に犯した罪を自覚させるため、刑務官側で配慮すべきことがらが大変多いことでした。刑務所があり熱心な刑務官がいるからこそ、受刑者に社会復帰する可能性が生まれ、新しい人生を送れる者がいるのではないでしょうか。確かに、犯罪被害者の方々の気持ちに思いを至らせれば、犯罪者の処遇やその刑期に対する不満も理解できますが、刑務所での取り組みも詳しく知ったうえで問題を考えることが大事なのではないかと思いました。

京都刑務所の外観

見学者全員で記念撮影
2008/1/10 森本 優人
(法学部4回生 岩下ゼミ)


