ドイツ留学中の右近先生からハンブルク便りが届きました。


皆さん、お元気ですか。
私は、09年8月末までの予定で、ドイツのハンブルクという町にいます。ここでは、大学の講義に出たり、大学図書館やマックスプランク研究所で、本や論文を読んで勉強しています。ときには、学生さんや研究員さんたちとお昼を食べたりしながら、情報交換をしたりもしています。

ハンブルクの冬

ドイツ自体が北海道より北にありますが、ハンブルクはドイツの中でも北に位置し、緯度でいえば、北海道の宗谷岬が45度、ハンブルクは53度にあるそうです。ただ、ハンブルクにいるドイツ人は、ここは海にも近いし、海抜も低いので、それほど寒くはならない、と言います。雪もあまり積もらないのだそうです。今年(2008年)は11月21日の朝に初めての積雪がありましたが、京都の雪のように、うっすらと積もっただけでした。気温でいえば、京都の気温から10度くらい引いた程度でこの頃は推移している感じです。でもきっとそのうち湖や池が凍ります。ドイツでは、普通の池でスケートをしている光景を見かけることがあります。京都で生まれ育った私には、信じられない光景です。

クリスマスマーケット(Weihnachtsmarkt)


         マーケットの入り口にある飾り

さて、今はちょうどクリスマス前の時期で、11月末から、町の中心部では、7カ所でクリスマスマーケットが開かれています。基本的にはクリスマス直前に終わりますが、冬の一つの楽しみでもあるので、ここでは年末までやっているものもあるようです。クリスマス用の飾りやろうそくなどのほか、チーズや蜂蜜などの食料品、チョコレートなどのお菓子、マフラーなどの衣料品も売っていたり、スタンドも出ていて、ソーセージやちょっとした揚げ物とかグリューワイン(Glühwein)などの飲み物も売っています。グリューワインというのは、お屠蘇(とそ)のようにいろいろな薬草などで香りが付けられた温かい赤ワインです。これがなかなか寒いところでは美味しいので、マーケットに行く一つの目的でもあります。代金にはカップの保証金も含まれていますので、カップを返すとお金を返してくれますが、町や店ごとにカップのデザインも違って、ちょっとしたお土産にもなります。フォイヤーツァンゲンボーレ(Feuerzangenbowle)という同じような飲み物もあるそうですが、まだ挑戦できていません。これらは寒くて暗いドイツの冬を乗り切るために必須のアイテムです。

ドイツのクリスマス行事

ところで、クリスマスといえば、日本では、サンタクロースが一年間お利口にしていた子供たちにプレゼントを持ってきてくれます。ところがドイツの子供たちは12月に2度プレゼントをもらうというのです。
12月5日の夜、子供たちは綺麗に掃除したブーツを窓際などにおいておくのだそうです。聖ニコラウスがやってきて一年間お利口にしていた子供のブーツにリンゴや栗、チョコレートといったようなちょっとしたものを入れてくれるのだそうです。6日の朝それを子供たちは見つけるのです。家によっては、6日の夜に聖ニコラウスがやってきて、お利口でなければ、一緒につれている悪魔(南の方ではクランプス(Krampus)という)が戒めるのだそうです。おまえはこんな悪さをしただろ、と的確に指摘されると、子供はびっくりですね。秋田のなまはげと同じような感じでしょうか。この聖ニコラウスは、アメリカ型のサンタクロース(ドイツではバイナハツマン(Weihnachtsmann)といいます)とは違うもののようですが、よくわかりません。


ハンブルク市役所とクリスマスツリー※1

ハンブルク市役所とクリスマスツリー※1

住んでいる建物入り口の天井からつるされたアドベンツクランツ※2

住んでいる建物入り口の天井からつるされたアドベンツクランツ※2






















24日の夜には、クリストキント(Christkind)がプレゼントを持ってきてくれます。辞書によれば、天使の姿をした子供なんだそうです。クリストキントは、子供たちが事前に書き留めた希望の物を持ってきてくれます(ドイツの親は楽かもしれませんね)。このプレゼントはたいてい家の中にあるクリスマスツリーの足下に置いていってくれるのだそうです。
この頃の子供たちは、どちらの機会にもちゃんとしたプレゼントをもらう、なんて話も聞きます。少しずつ変わってきているのでしょうね。
日本では、お菓子が詰まっている赤い長靴と一緒にプレゼントももらっている子もいるのではないでしょうか。どれもすごく似ているのに、ちょっと違いますね。

1ヶ月ほどですが、こんなドイツのクリスマスを楽しもうと思います。では。

※1:ドイツのツリーの電飾はこのように質素です。
※2:クリスマスに向けて日曜日に一つずつろうそくに火を付け、クリスマスに4つのろうそくがともります。

2008/12/15 右近 潤一
(法学部准教授)