石油を使っての大量生産・大量消費によって、大量に廃物(排ガス・廃水・固形廃棄物)が出ます。この廃物は、水や空気や食料を汚染する原因になっており、このまま石油を使い続けると、私たちの健康が危うくなりそうです。人類は古来より、太陽エネルギーを利用して生育した生物体(植物)や、それを食べて育った生物体(動物)を、食料・燃料・衣料・建築材料などとして利用して、健康な生活を送ってきました。バイオマスとは、このような生物由来の再生可能な資源を指す言葉で、バイオマスをうまく使うことが、環境の悪化を止める一つの方法になります。もちろん、一番重要なことは、大量消費をやめ、エネルギー消費を減らすことですが、最先端科学を使ってバイオマスの利用価値を見直すことで、健康な生活につながる新たな道筋を切り開いていくことが必要です。

金川 貴博 教授
担当科目は「バイオマス資源論」「バイオマス材料プロセス工学」等。京都大学大学院修士課程修了。 農学博士(京都大学)。専門は環境微生物学。通産省微生物工業技術研究所研究員、東京工業大学大学院教授、(独)産業技術総合研究所研究グループ長などを経て、現職。