化学生態学で生物の世界を観る
「化学生態学」

生物は、外敵と戦い、餌や結婚相手などを求めて、物理的にあるいは化学的に干渉しながら生きています。一方、地球規模では、春になれば例年と変わらず花が咲き、生物全体としては均衡を保っているといえます。化学生態学は生物学と化学の両分野にまたがり、この干渉現象のうち化学成分の関与で説明できる部分について、その成分を有機化学的に解明し、生物理解を深めるとともに人の快適な生活に貢献しています。微生物が生産し、敵を倒す武器となっている成分は抗生物質です。現在、感染症対策の特効薬として大量に使われています。フェロモンという言葉はよく知られていますが、果樹や茶の害虫で解明された性フェロモンは、殺虫剤に代わる新しい、また地球に優しい害虫防除剤として、実用化が進んでいます。このような実態を勉強しながら、中米産の矢毒蛙に見つかり、その由来が不明であった毒成分のアルカロイドを、日本のササラダニに見つけるなどというホットな解明も行っています。

桑原 保正 教授

担当科目は「化学生態学」「有機機器分析学」「昆虫の化学」「環境化学」「環境化学実験」「基礎バイオサイエンス実験」「有機化学実験」等。
京都大学大学院農学研究科博士課程農芸化学専攻。農学博士(京都大学)。専門は化学生態学。

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