多くの学生は化学に対して、「法則など憶えることが多そう」「細かい煩わしい計算が面倒くさい」など、あまりよいイメージをもっていないようです。そういった表面的なイメージだけで学習意欲を失ってしまい、大学でのせっかくの学習機会を逃してしまうのは非常に惜しいように感じます。化学は人間が安全に、かつ効率的に日常生活を送る上でとても大切なものですし、日々新しい素材や技術が生み出されています。化学の本当の面白さは、単に法則を憶えることや細かい計算をこなすことではなく、自分の頭で考えたアイデアの実現に向けて実験を繰り返し、そこからさまざまな新たな発見を得るという非常にシンプルでクリエイティブなところにあります。しかし、しっかり化学の基礎を学んでいなければ独創的なアイデアなど生まれませんし、いつまでも化学は遠い存在のままになってしまいます。生命現象を理解するにも環境問題に取り組むにも、化学はなくてはならない重要な学問です。順序立てて物質の反応メカニズムを学ぶことで、少しでも化学の奥深さや魅力を感じとってもらうと同時に、物事を論理的に考える能力を養ってほしいと思っています。

清水 伸泰 准教授
担当科目は「有機反応機構論」「有機化学実験」「化学実験」等。京都大学大学院・農学博士。
専門分野は天然物有機化学、有機合成化学。
生物有機化学研究室。