ジェンダーとは、社会的・文化的につくられた性別のことです。身近な例では「女らしさ」「男らしさ」があります。たとえば「男は戦闘的で女は平和的」「男はリーダーシップをとり女は従う」「男は仕事、女は家庭」など。こうした男と女に期待される役割は、本来、男女に備わった「自然」な違いというよりも、社会や文化によってつくられるものです。そのことを私たちに示してくれるのが、過去の社会や異文化との比較であり、多様な男女のあり方が見られます。ジェンダー論は、「個人的」「自然」「不変」という思い込みをときほぐす男と女の「人間関係学」です。そのためには、まずあたりまえのことと見過ごしてしまいがちな問題に、「なぜだろう?」と問いを発することは大切です。このような問題発見力は、多様化する現代社会を生きるために必要不可欠な道具です。

黒木 雅子 教授
担当科目は「ジェンダー論」「文化社会学」。
カリフォルニア州立大学大学院(社会学)、パシフィック宗教大学院(宗教と社会)。専門は社会学、女性学、宗教と社会。