「裁判員制度」って、知っていますか? 数年のうちにスタートする裁判員制度は、市民が刑事裁判で裁判官と一緒に裁判するという制度です。これまでも私たちは、刑事裁判で人に裁かれるかもしれないという側にいたのですが、近い将来には、人を裁く側にすら立つかもしれないのです。どちらの側も、もはや他人ごとではありません。
どちらの側であっても、したがうべきルールは刑事訴訟法ですが、この法(法律)のルールは、多くが日常生活での教訓と似ています。たとえば、「人づてに聞いたことは、にわかに信用できない」というのは、裁判員が証人から話を聞く場合にも当てはまります。また、日ごろのトラブルでは、「僕を疑うんだったら、それなりの根拠を示せ」と相手に迫るのが普通でしょうが、被疑者(=容疑者)が警察官に逮捕されるような場面でも、同じ理屈がはたらきます。刑事訴訟法を学ぶことは、たくましい生き方を学ぶことでもあるのです。

岩下 雅充 講師
担当科目は「刑事訴訟法」「刑事法入門」等。
専門は刑事訴訟法、つまり、犯罪捜査や刑事裁判のやり方に関する法(法律)のルール。