エネルギー
- 主な業界
- 電力・ガス・石油
- 概要
- 日常生活に不可欠なエネルギーを企業や家庭に届ける。2000年以降の規制緩和により自由化が進み、異業種からの参入が増加している。
家庭の熱需要を全て電気でまかなう「オール電化」、ガスによる発電システム「コージェネレーション」など、電力・ガス会社が互いに相手の市場に参入し、激しい需要争奪線が繰り広げられている。
- 主な職種
- 事務系(営業、広報、経理、人事など)、技術系(研究・技術開発職、技術管理職、設備設計、生産技術など)
- 望ましい能力
- 事務系ならば海外との取引が多いので英語力は必須。
技術系ならばガス主任技術者、危険物取扱者、電気主任技術者などの資格があれば有利に働くことも。また、技術開発や施設建設に関わることができる人材のほか、発電所や変電所、ガスプラントなどの施設を運転・管理ができる人材が求められる。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~)、危険物取扱者、電気主任技術者、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:グリーン・ニューディール
- 2008年アメリカ合衆国大統領に就任したオバマ氏が景気対策の柱として打ち出した、環境・エネルギー政策のこと。脱温暖化ビジネスを広げていくことにより、経済と環境保護を同時に活性化させようという狙いがある。
食品・飲料
- 概要
- 生活必需品を扱うため、業績は安定した企業が多いが、少子化の影響で国内市場は縮小傾向。各社生き残りをかけて国内再編や海外企業へのM&Aに意欲的。
製品の流通経路を確認できる「トレーサビリティ」など、業界全体で「安心・安全」な商品・サービス作りに取り組んでいる。
- 主な職種
- 営業、マーケティング、事務職、研究開発、生産管理・生産技術・品質管理
- 望ましい能力
- 語学力はTOEIC600点以上があれば有利になる。海外勤務が希望であればTOEIC700点以上が必要。
栄養士・管理栄養士、食品衛生責任者、食品衛生管理者、製菓衛生師など食品衛生法に関する知識があると有利だが、マーケティングに関する知識への評価も高い。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~700)、栄養士・管理栄養士、食品衛生責任者、食品衛生管理者、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定、販売士検定
- キーワード:食品トレーサビリティ
- 食品の原料から生産、製造・加工、流通までの履歴を追跡管理すること。牛肉は既に生産情報の告知が法令化。他の食品でも、管理システムの導入の動きを加速させるため、農水省が交付金を供与するなど、「農場から食卓まで」の一貫した安全性・品質の確保に向けて整備が進んでいる。
鉄鋼・非鉄金属
- 概要
- 鉄鋼は大手同士の合併・提携が世界規模で進み、寡占化の傾向が強まっている。日本勢は、世界トップクラスの粗鋼生産量を誇る鉄鋼メーカー、鉄以外の金銀銅・アルミなどを生産する非鉄金属メーカーともに、高度な製錬・加工技術を保有。海外に原料を依存するため、安定した原料調達経路を確保していけるかも今後の課題。
- 主な職種
- 営業、研究開発、設計・生産技術
- 望ましい能力
- 語学力は、国際的なプロジェクトに関わりたいならTOEIC750点以上を目指したい。中国語も必要。
また、鉄鋼各社は多角化の経営方針を進めていることもあり、新規事業部門や研究開発部門では、先進的で柔軟な発想力が求められる。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~750)、基本情報技術者試験、情報検定(J検)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:レアメタル
- ニッケル・チタン・プラチナなど、消費量の少ない希少な鋼材。銅・亜鉛・アルミニウムといった「ベースメタル」と区別される。携帯電話にはこのレアメタルが多く含まれるため、「都市鉱山」と呼ばれている。
化学
- 概要
- 石油などの原料から様々な製品を作り出す。日本の基幹産業である自動車、エレクトロニクスを素材面で支えている。各社シェア拡大のため、国内にとどまらずアジア各国に工場を建設するなど、設備投資に積極的。
- 主な職種
- 研究開発、生産技術・生産管理・エンジニアリング、システム・エンジニアリング、セールス・エンジニアリング、事務職
- 望ましい能力
- コンピュータシステムの開発と運用・セキュリティ技術などに携わる業務では、基本情報技術者試験は欠かせない資格。
海外進出を加速させている企業では、語学力やコミュニケーション能力なども重視される。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~750)、基本情報技術者試験、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:高機能材料
- その特質を追求し、従来にない機能を付与した新たな材料。中でも注目を集めるのが炭素繊維とファインセラミックスだ。どちらも金属などに比べて軽くて強度が高いため、自動車や航空機を構成する素材として活躍。またデジタル機器の内蔵部品、医療用器具などでも利用が広がっている。
医薬・医療、化粧品
- 概要
- 医薬品は、医師の処方箋が必要な「医療用医薬品」と、薬局などで販売される「一般用医薬品(大衆薬)」に分けられ、うち医療用薬品が医療品の全資産高の8割以上を占める。増大する研究開発費を確保するため、大型M&Aによる業界再編が進行中。日本は世界第2位の医薬品市場のため、海外メーカーとの競争も激しい。一方、特許が切れた新薬と同等の効果が安価に得られる「ジェネリック医薬品」の市場は拡大の兆し。
化粧品業界は大別すると「店舗販売系」、「訪問販売系」、「通信販売系」と3つの販売形態に分けられる。国内市場の飽和を背景にアジアへの進出が本格化。国内では自然派志向の商品が人気を呼ぶなど、各社の差別化戦略がはっきりしてきている。
- 主な職種
- 【医薬・医療】MR(メディカル・リプレゼンタティブ)、研究開発、臨床・品質管理、生産技術
【化粧品】営業、研究開発、生産技術・生産管理、マーケティング、事務職
- 望ましい能力
- 【医薬・医療】2009年4月より国家資格として導入された「登録販売者」の資格は、薬剤師がいない店舗でも95%以上の一般医薬品を販売できるため、ドラッグストア等でのニーズが高まりそうである。
【化粧品】特に決まった資格を必要としないが、トレンドを感じ取れる能力は必要。
- 目指したい資格
- MR認定資格、登録販売者(第二類および第三類一般用医薬品を販売する際に必要となる資格)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:改正薬事法
- 2009年6月1日から施行された薬事法改正によって、風邪薬やビタミン剤などの大衆薬がコンビニエンスストアでも販売できるように。
繊維・アパレル・ファッション
- 概要
- 繊維業界は、おもに綿や麻などの「天然繊維」とポリエステルやナイロンなど「合成繊維」に分けられる。原料の大半を輸入に頼る天然繊維は海外の生産状況や為替の変動に左右されやすく、業績は不安定になりがち。一方、合成繊維は昨今の円高・原材料高や、中国などアジア諸国の生産力が拡大し、こちらも厳しい環境にある。
アパレル業界は一部に回復感があるものの、長期にわたる個人消費の低迷、原材料の価格高騰や物流経費のアップで苦戦を強いられている。移ろいやすい消費者ニーズに迅速に対応するため、生産から小売まで一貫して手がけるSPA(製造小売業)と呼ばれるビジネスモデルが定着している。
- 主な職種
- 【繊維】研究・商品開発、生産管理、エンジニアリング(生産技術)、システム・エンジニアリング、セールス・エンジニアリング(技術営業)、営業職、事務職
【アパレル】ブランドマネージャー、マーチャンダイザー(MD)、ビジュアルマーチャンダイザー(VMD)、生産管理、営業職、事務職
- 望ましい能力
- 【繊維】TOEIC600点以上の英語力は有利。海外勤務など希望するなら、TOEIC750点以上は必須。
また営業では、プレゼンテーション能力も大切。
【アパレル】接客業が主となるアパレル業界では、高いコミュニケーション能力を問われる。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~750)、カラーコーディネーター、色彩検定、販売士検定、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:ファストファッション
- 最先端の流行をスピーディに取り入れて、安価で提供する衣料販売チェーン業態のこと。そのほとんどがSPA。また、そのようなファッションスタイル全般を指す場合も。
機械
- 主な業界
- 造船重機・プラント業界、建設機械業界(土木作業機械や建設作業機械などを扱う)、工作機械・ロボット業界(「機械を作る機械(マザーマシン)」を生産する)
- 概要
- 自動車、家電、航空機、船などあらゆる産業の製品に広がっているが、主な顧客が企業や国などであるため、一般的な知名度の低い企業が多い。だがその技術力は世界から高く評価され、世界のトップシェアを誇る分野が多い。
- 主な職種
- 技術系(研究・開発、生産技術、生産管理など)、事務系(営業、資材調達、事務職など)
- 望ましい能力
- 技術系・事務系ともにTOEIC600点以上が望ましく、国際感覚を兼ね備えていることも必要となる。
また技術系は研究・開発・設計だけでなく、開発した技術や製品の特許・知的財産管理ができる能力も求められる。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~)、情報処理技術者(基本情報技術者、応用情報技術者、ITパスポート、など)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:排出権ビジネス
- 2008年4月、「京都議定書」によって温暖化ガス排出量の削減が1990年度の6%が求められることに。その達成が困難な場合は、他国の企業から排出権を購入できる。この排出権ビジネスに、プラント建設企業が進出を図っている。
精密機器
- 概要
- 扱うものは、カメラやプリンターといった身近なモノから医療・測量機器まで幅広い。日本の優良電子部品メーカーは、それぞれの得意分野で世界トップレベルの技術力を持ち高い市場占有率を誇る。半導体メーカーは海外企業相手に苦戦を強いられており、海外資本との提携で局面打開を図る。
- 主な職種
- 研究・開発、生産技術・生産管理、システムエンジニア、営業、事務職
- 望ましい能力
- 世界的な競争に打ち勝つためにも、幅広い知識を吸収する好奇心や、世界の商品動向を常に意識する国際的な感覚が必要。
また輸出産業である精密機器は、海外展開が収益の骨子を担うため、技術職・営業職・事務職など職種を問わず、高度な語学力が求められる。
- 目指したい資格
- 情報処理技術者(基本情報技術者、応用情報技術者、ITパスポート、など)、TOEIC(600~)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定、知的財産管理技能検定
- キーワード:ステッパー(最先端露光装置)
- 最先端技術が投入された半導体素子製造装置の一つ。半導体高度化のカギとなる。微細加工ができる点が特徴。ステッパーの性能は半導体産業の競争力に直結する為、各社がしのぎを削っている。
家電・電機
- 概要
- 家電・電機業界は、軽電機(家庭用電機製品など)と重電機(発電機など)の分野に大別される。世界需要が急速に落ち込む中、各社とも得意分野に経営資本を集中し、巻き返しを図っている。
- 主な職種
- 技術系(研究開発、生産技術・生産管理、システムエンジニア)、事務系(営業、資材調達、事務職など)
- 望ましい能力
- ほとんどの大手企業は、グローバル化が進んでいる。従って、技術職、営業職、事務職などの職種を問わず、全ての社員に対して、語学力や国際感覚が求められる。
SE関連分野では、情報処理技術者の資格を取得していると有利。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~)、情報処理技術者(基本情報技術者、応用情報技術者、ITパスポート、など)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定、知的財産管理技能検定
- キーワード:エコ・アクション・ポイント
- 温暖化対策型の商品の購入や省エネ行動を、経済的インセンティブの付与によって促進する仕組み。貯まったポイントで、商品やサービスとの交換ができる。
自動車
- 概要
- 日本の基幹産業とも言える自動車業界だが、2008年の世界同時不況の影響を受け、業績は厳しい状態。今後、市場の拡大が期待される環境適応車分野に、各社ともシフトしている。
2009年は「エコカー元年」とも言われ、ハイブリッドカーを中心に一般化。市場拡大の期待が高まる。
- 主な職種
- 営業、販売会社、事務系(マーケティング、情報システム、事務職など)、技術系(研究、設計開発、生産管理など)
- 望ましい能力
- 国際的な事業も多いため、技術系・事務系を問わず、高い語学力は必須。TOEICは600点が最低基準。できれば700~800点はほしいところ。
また、販売会社では普通自動車運転免許が必要。他には保険資格、中古車査定資格など。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~800)、情報処理技術者(基本情報技術者、応用情報技術者、ITパスポート、など)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定、知的財産管理技能検定
- キーワード:エコカー減税
- 正式名称は「環境性能に優れた自動車に対する自動車重量税・自動車取得税の特例措置」。環境対応車普及促進税制のことで、ハイブリッド車や電気自動車、燃費の良い小型車などの環境対応車を購入する人への優遇税制のこと。
建設・土木
- 概要
- 建設・土木業界は、道路、港湾、空港、ダムといった社会インフラ(基盤)の整備から、商業施設の建設にいたるまで、幅広く国土開発を担っている。就業人口は徐々に減ってきてはいるものの、業界の浮沈が国全体の景気を左右するほど、今なおその影響力は大きい。
ゼネコン(ゼネラルコントラクター:総合建設会社)とは、土木と建設の両方の工事を、計画の段階から施工管理まで行う会社のこと。
- 主な職種
- 施工管理、設計、研究開発、営業、事務職
- 目指したい資格
- 測量士、測量士補、宅地建物取引主任者、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)
- 公共施設等の建設、維持管理、運営等を、民間の資金や技術を活用して行う手法のことで、国や地方公共団体が実施するよりも効率的・効果的に公共サービスを提供できるのが利点。
不動産・住宅
- 概要
- 不動産業とは、不動産をニーズに応じて提供・流通・管理する事業を指し、主要な業種は次の4つ。
1.「分譲業(デベロッパー)」 土地を取得して造成し住宅等を建設して分譲する。
2.「賃貸業」オフィスビルや住宅などの賃貸を行う。
3.「流通業」オフィスや住宅、土地などの売買、賃貸業の代理、仲介などを行う。
4.「管理業」賃貸ビルや分譲マンションなどの設備の維持管理を行う。
景気の悪化に伴い、マンション販売が不調だが、政府による金融面での支援により、不動産業界の活性化が期待される。
少子化による市場の縮小など今後厳しい状況が予測される住宅業界では、宅地造成にビジネスチャンスを見出したりマンションや商業ビル事業に事業領域を拡大するなどの試みも出てきている。
- 主な職種
- 営業、開発企画、事業企画、技術職、事務職
- 目指したい資格
- 宅地建物取引主任者、不動産鑑定士、土地家屋調査士、インテリアコーディネーター、色彩能力検定、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:不動産ファンド
- 投資家から資金を集めてオフィスビルやマンションなどの不動産を開発・購入し、賃貸・売却益を投資家に分配する投資信託のこと。「J-REIT」と呼ばれる公募型不動産ファンドと、主に機関投資家から資金を集める私募型不動産ファンドに大別される。デベロッパーはこうしたファンドから資金を調達することで、少ない資本でも開発が可能になる。
情報処理・ソフトウェア・通信
- 概要
- 情報処理業界には、情報システムの企画・構築・運用を一貫して行う「SI(システムインテグレーター)」、ソフト開発を手がける「ソフトハウス」、計算処理・データ入力を請け負う「情報処理サービス会社」、情報を蓄積してデータベースとして提供する「情報提供サービス会社」などがある。競争激化による受注価格低下やエンジニア不足を補うべく、中国やインドなど海外企業への開発委託(オフショアリング)が定着してきている。
コンピュータを動かして様々な用途に使えるソフトウェア分野も依然需要は拡大傾向にあり、この分野で勢力を振るっているのは海外企業である。
通信業界では大型の再編が一服し、3強が固定通信と携帯電話の両市場で顧客争奪戦を繰り広げている。
- 主な職種
- 【情報処理・ソフトウェア】システムエンジニア(SE)、プログラマ(PG)、ネットワークエンジニア、営業、など
【通信】ネットワーク技術者、営業、プログラマー、プロジェクトマネージャー、SE、サポートエンジニア、など
- 望ましい能力
- 【情報処理・ソフトウェア】理系出身が基本と思われがちなSEだが、提案型のSE職の場合、人とのコミュニケーションが重要な仕事なので、出身学科よりもコミュニケーション力が選考基準として重要視されている企業も少なくない。
【通信】変化の速い業界だけに専門知識はすぐに陳腐化するため、幅広い知識や経験、新しいアイデアを生み出す創造力などが求められている。
- 目指したい資格
- 情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート、など)、マイクロソフト技術者認定(MPC)、電気通信主任技術者、簿記検定、行政書士、秘書技能検定、知的財産管理技能検定
- キーワード:NGN
- 次世代ネットワーク(NEXT Generation Network)のこと。従来の電話網が持つ品質と、セキュリティを併せ持ちながら、様々な通信手段にいつでもどこでも対応できるオープンなネットワークを想定している。電話網を代替できるネットワークとして検討が進められている。
商社
- 概要
- 商社は、基本的には仕入れた商品を企業へ売り渡す「仲介ビジネス」がメインの仕事。幅広い商品を扱う総合商社、特定分野の商品を扱う専門商社に分かれる。商社を介さずに物資調達・製品販売を行おうとする企業が増加する中、商社自ら新規事業に投資し、ビジネスの川上から川下まで関わることで価値を高めようとしている。
- 主な職種
- 総合職(基幹職)、事務職
- 望ましい能力
- 海外でも活躍するためにはTOEIC750点以上は必要。英語圏以外にも赴任する可能性もあるので、生活に困らない程度の多様な語学を身に付けておくと有利。
また特定分野の拡大や新事業進出により、IT分野、マルチメディアや情報工学、電気工学等、理工系の専門知識・技術保有者は有利。
- 目指したい資格
- TOEIC(750~)、通関士、貿易実務検定、簿記検定、ビジネス実務法務検定、情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート、など)、行政書士、秘書技能検定
- キーワード:バリューチェーン
- 製品が消費者に届くまでの購買・製造・販売といった各工程を通じて、付加価値が生み出されていく連鎖
運輸
- 主な業界
- 陸運(バス、タクシー、トラックなど)、空運(JAL、ANAなど)、海運、倉庫、鉄道(JR、私鉄各社)
- 概要
- 部品や材料の調達から製造、販売、廃棄という流れ全体を構築しているのが物流・運輸業界。物流・運輸業界の企業は、お客様となるメーカーなどに対して、最も効率的な“モノが流れる仕組み”を提案する。
各分野とも業界再編や事業拡大で競争が激化。
鉄道業界は、駅の敷地内のスペースを活用する「駅中ビジネス」や商業施設開発による沿線価値の向上で、少子化で伸び悩む人員輸送に代わる新たな収益を生み出している。
- 主な職種
- 【陸運】事務職(企画・開発、営業、人事・総務、経理・財務、等)、技術職(国内外貨物管理、物流情報処理、等)
【空運】事務職(企画、営業、人事・総務、経理・財務、等)、技術職(航空整備、等)
【海運】事務職(運行管理、企画、法務、人事・総務、経理・財務、等)
【倉庫】事務職(企画、法務、管理、人事・総務、経理・財務、等)
【鉄道】事務職(鉄道・事業・旅行企画・開発、営業、人事・総務、経理・財務、等)、技術職(機械・電気、情報通信等鉄道技術、等)
- 望ましい能力
- 各業界とも海外との取引や提携が多いため、英語や中国語などの語学力を身に付けておくと有利。
- 目指したい資格
- TOEIC(600~)、簿記検定、行政書士、ビジネス実務法務検定、秘書技能検定、貿易実務、通関士、情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート、など)、国内旅行業務取扱管理者、総合旅行業務取扱管理者
- キーワード:3PL(サードパーティ・ロジスティクス)
- 単に物を運ぶだけでなく、受発注から配送までの物流業務(ロジスティクス)全般の総合的な管理を請け負うビジネス。あるいは請け負う企業のこと。顧客となるメーカーなどに対して効率の高い輸送サービス・システムを提案し、戦略的なパートナーとして期待されている。
金融
- 主な業界
- 銀行・信用金庫、証券、生命保険・損害保険、クレジット・信販
- 概要
- 「銀行」には、都市銀行(都銀)、地方銀行(地銀)、第二地方銀行(第二地銀)、信託銀行、信用金庫(信金)、信用組合(信組)などがある。2007年の「ゆうちょ銀行」の発足により、リテール分野での競争が激化した。各行生き残りをかけた、再編がはじまっている。
保険業界は3分野に分けられる。生死に関わるリスクを扱うのが「生命保険(第一分野)」、人や物に関する損害を扱うのが「損害保険(第二分野)」、それ以外の障害、疾病、介護などを扱うのが「第三分野」である。少子高齢化で主力商品が伸び悩み、生保各社は銀行窓口での保険販売を強化。医療・介護といった成熟社会で需要が期待できる商品の開発・販売に力を入れている。
直接現金を支払わない買い物を可能にし、便利で多様な消費生活を提供するクレジット業界。利用に応じて付与されるポイントが業界全体の収益を圧迫する中、各社は業務提携することで相互成長を図る。
- 主な職種
- 【銀行・証券】総合職(営業・企画・管理等)、一般職(窓口・事務処理等)、専門職(システム開発部門・国際部門等)
【保険】営業部門、資金・資産運用部門、事務管理・業務部門、開発部門
- 望ましい能力
- 採用条件に記載がなくとも、海外でも活躍したいのであれば、簿記や英検の2級レベルはほしいところ。TOEIC750点以上のスコアが必要なケースも。
生保では受験時に資格取得は必要ないが、営業・外務職員としてはたらく場合は、一定の研修を受けた後に、生命保険協会主催の一般課程試験に合格しなければならない。
- 目指したい資格
- FP(ファイナンシャル・プランナー)(FP技能士、AFP、CFP)、TOEIC(650~)、英検2級以上、簿記検定2級以上、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定
- キーワード:M&A
- 企業の合併・買収のこと。M&Aを行う企業は多額の資金が必要となるため、金融機関から資金の借り入れや、財務戦略上のアドバイスを受けることになる。また、買収から自社を防衛する際にも金融機関が財務戦略上のサポートを行うなど、金融機関は大きな役割を果たしている。
マスコミ
- 主な業界
- 放送・新聞、広告・出版・印刷
- 概要
- 広く世の中に情報を提供するのがマスコミの仕事。
放送業界は従来の番組制作に加えワンセグ放送、映画製作、イベントなど新しいビジネスモデルの構築を進めている。
新聞業界はインターネットの普及により需要は低下傾向にあり、ネット分野での新しいサービスが広がっている。
広告業界は媒体枠販売やマーケティング・表現技術を活用し、広告主の業績向上に貢献。
出版業界は読者の「活字離れ」が進むなど業界を取り巻く環境は厳しく、市場は縮小気味。インターネットや携帯電話との連動で状況回復を図る。
印刷業界の中でも大手企業では高度な印刷技術を応用して半導体製造装置や液晶テレビなどに使用されるエレクトロニクス製品やクレジットカード、ICカードのような各種カードなど異分野への多角展開を遂げている。
- 主な職種
- 放送職、放送技術職、クリエイティブ職(プランナー、デザイナー等)、技術職(SE、プログラマー等)、総合職、事務職
- 望ましい能力
- 新聞、雑誌、書籍、広告等の誤字や脱字をチェックするのに、国語能力と緻密な作業能力が必要。
大手広告社はクライアントの国際化や海外への広告により、英検なら1~2級以上、TOEICなら750点以上が有利。
- 目指したい資格
- 校正技能検定3級以上、映像音響処理技術者、第一級陸上無線技術士、編集技能検定2級以上、英検2級以上、TOEIC(750~)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:コンテンツビジネス
- 広告収入の伸び悩みを受け、現在各社が新たな収益の柱にするべく力を入れているのが、コンテンツを活用したビジネスだ。具体的には、映画・テレビ番組のDVD化や、ネットを通じたコンテンツの個別配信、さらには海外における版権販売など、自社のコンテンツを二次利用することにより、利益を上げる体制構築に尽力している。
流通
- 主な業界
- 百貨店、スーパー・コンビニ・小売
- 概要
- 百貨店は景気の低迷、大型専門店やショッピングモール、ネット通販の台頭で売り上げが減少。業界全体で大きな再編が行われている。
合併・連携が進む大型スーパーは再編統合の繰り返しにより、2強時代を迎えている。また市場が飽和状態となったコンビニが新しいスタイルを模索するなど、転換点を迎えている。
- 主な職種
- 【百貨店】販売職、外商・営業職、バイヤー、事務職
【小売】販売職、スーパーバイザー(SV)、バイヤー、マーチャンダイザー(MD)、店舗開発
- 望ましい能力
- 職種にかかわらず、高度なコミュニケーション能力が求められる。海外への買付けがあるバイヤーは、さらに語学力を求められる場合がある。
他には、新しい流行や消費者動向をすばやくキャッチする「情報収集能力」、商品・売上・スタッフなどを管理する「マネジメント能力」も求められる。
ネット通販に力を入れる店では、IT知識が求められる。
- 目指したい資格
- 販売士、登録販売者(第二類および第三類一般用医薬品を販売する際に必要となる資格)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定、カラーコーディネーター、色彩検定
- キーワード:スーパーバイザー
- 複数の店舗を統括し、各店長にアドバイスを行うコンサルタントがスーパーバイザー。経営状態や担当する店舗の現場を見て回り、商品構成や店内のレイアウト、接客や広告まで、様々な点からアイデアを出して実行に導く。
外食
- 概要
- 外食産業では、市場規模が縮小傾向。スケールメリットを狙ったM&Aが活発化する一方、多業態展開や高付加価値のメニュー・サービスで差別化を図るなど、各社の戦略は多様化。また、惣菜・弁当などの「中食(なかしょく)」市場との競争も激化している。
- 主な職種
- 店長候補、スーパーバイザー、企画・開発
- 望ましい能力
- 接客の基本のコミュニケーション能力。メニュー開発やよい食材の確保という面では、調理師や管理栄養士といった資格が有利。
その他店舗管理者として、防火管理者、衛生管理者などの資格も注目される。
- 目指したい資格
- 食品衛生責任者、食品衛生管理者、管理栄養士、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:中食(なかしょく)
- 弁当・惣菜など既に調理済みの食品を持ち帰ってとる食事のこと。家庭での自分で作る食事(内食)とレストランなどでの食事(外食)との対比から、「中食」と呼ばれている。
女性の社会進出や食事の24時間化、個食化といったライフスタイルの多様化に伴い需要が拡大、その市場規模は6兆円以上に達している。デパ地下やスーパーでの惣菜コーナーの充実、食材にこだわったコンビニ弁当の開発など、消費者ニーズに対応した商品開発が進んでいることから、さらなる市場拡大が予想される。
旅行・ホテル
- 概要
- 近年、ホテル業界では外資系ホテルが進出し、国内勢との競争が激しくなっている。世界トップクラスのブランド力を持つ外資系ホテルに対抗するため、施設のリニューアルや新規出店で顧客獲得の拡大を狙う。
旅行業界はシニア世代の取り込みに各社しのぎを削る。また、ネットを通じた予約、プランの提供に力を入れると同時に、対面販売の提案方法を強化する動きも加速している。
- 主な職種
- 営業・企画、ツアーコンダクター、サービス業務
- 望ましい能力
- 営業では、消費者のニーズをつかみ販売に結び付けるコンサルティング能力が必要。
また、旅行会社・ホテルともに必要不可欠なのが語学力。職種によっては、英検・観光英語検定なら2級以上、TOEICなら750点以上が望まれる。
その他旅行会社・ホテルともにライセンス取得者の採用に力を入れており、旅行会社ではAXESS実用検定合格者(国内外の航空券予約・発券に関する業務のエキスパート)、ホテル業界ではホテルビジネス実務検定やHRS(料飲接遇サービス技能審査)合格者などが有利。
- 目指したい資格
- 総合/国内旅行業務取扱管理者、一般/国内旅行業務取扱主任者、TOEIC(750~)、観光英語検定2級以上、ホテルビジネス実務検定、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定
- キーワード:外資系ホテル
- ヒルトン・インターナショナル(英)、インターコンチネンタルホテルズグループPLC(米)、フォーシーズンズホテル&リゾート(加)、ハイアットインターナショナル(米)、マリオットインターナショナル(米)、ザ・リッツ・カールトン・ホテル(米)、ザ・ペニンシュラ・ホテルズ(中)など。
レジャー・アミューズメント
- 概要
- アミューズメント業界とは、余暇や娯楽に関わりを持つさまざまな産業全般を指し、代表的なものとしては「カラオケ」「パチンコ」をはじめ、「ゲーム」「映画」「テーマパーク」「玩具」などが当たる。
大型テーマパークが苦戦する中、フードテーマパークやスパリゾートなど、子供を安心して遊ばせられるインドアな施設が人気を集めている。
ゲーム業界はシニア層、女性層、ファミリー層など新たなユーザーの獲得で、再び活況である。
- 主な職種
- 【アミューズメント施設・テーマパーク】店舗系(接客、店舗管理等)、事務系(企画・開発、広報、事務職等)
【ゲームソフト業界】開発系(プランナー、プログラマー、サウンドクリエイター等)、管理系(総務、経理、広報、営業職等)
- 望ましい能力
- レジャー産業では接客におけるコミュニケーション能力、集客アップのためのイベント企画力などが求められる。
ゲームソフト業界では、企画力・創造力に加え、アイデアを伝えることができるコミュニケーション能力が問われる。
- 目指したい資格
- マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定、情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート、など)、知的財産管理技能検定、レクリエーション・インストラクター、TOEIC(600~)
- キーワード:行動展示
- 北海道の旭山動物園の人気により、一躍注目を集めた展示スタイル。生物を野生の生活スタイルに近い状態で見せることで、観客はより臨場感が味わうことができる。
教育・生活サービス
- 主なサービス
- 学習塾、通信教育・家庭教師、資格取得・生涯学習、介護サービス、警備保障、リース、等
- 概要
- 教育業界は少子化が加速する一方で、子どもの教育費は年々上昇しており、市場の縮小には歯止めがかかっている。英会話などの専門学校、通信教育など多様な業態が存在するが、生涯学習への関心の高まりから、社会人向けのサービスは急成長。
医療・福祉業界は団塊の世代の高齢化を控えさらなる市場拡大が予想されるが、一方で政府による介護報酬の引き下げなどの不安要素も。
セキュリティサービス業界は常駐警備や機械警備、警備輸送など、一大産業に成長。
- 主な職種
- 営業・販売、教務・事務、ヘルスケア、警備職、法務職、研究開発職、商品開発、顧客サービス、通訳、SEなど
- 望ましい能力
- 教育・サービス業界ではコミュニケーション能力が問われる。
英語力は各業界に共通して必要とされる場合が多く、教育系ではTOEIC600点以上のあると有利。
教育業界では教員免許、介護サービス業では介護福祉士の資格を持っていると有利。
- 目指したい資格
- 教員免許、介護福祉士、医療事務、TOEIC(600~)、マイクロソフト認定資格(MOS、MCAS)、行政書士、秘書技能検定、ビジネス実務法務検定、簿記検定、情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート、など)
- キーワード:特別養護老人ホーム
- 身体上や精神上に著しい障害があり、介護保険で要介護の判定が出た65歳以上の高齢者が入所できる、老人福祉施設の一つ。従来多かった入居者を相部屋でケアする施設に対し、政府は全室個室で少人数ごとにケアする「新型特養」を推進。