【真剣コラム】田中泰延のエンタメ分党 土を感じるためのブックガイド

【真剣コラム】田中泰延のエンタメ分党

土を感じるためのブックガイド

みなさんこんにちは。田中泰延といいます。ひろのぶと読んでください。47歳です。広告のコピーライターなどをしながら田中泰延のエンタメ新党という映画のコラムを書いたりしています。

最近、いろんな物書きのみなさんと対談する機会がありまして。

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なんだか、書くという事に関していろいろ考えるようになり、サラリーマンを辞めてしまいました。困ったなぁ。

大学進学を目指すみなさん、そして大学生の皆さんは、自分の生き方についてはまぁ、ゆっくり考えてください。時間はきっと、たくさんあります。

さて、皆さん。土いじり、してますか。僕はしてません。

でも、わたしたち人類が生きていくためには土は不可欠です。土がなければあらゆる作物はそだちませんし、作物が育たなければ家畜も育ちませんし、いや、もっというなら土から生まれた植物が酸素を作るんですから、土がなければ息もできません。もうね、ありとあらゆるものの源ですね。

さて、そんな土と作物の関わり、そしてさらに一歩進んで遺伝子組換え技術によって食環境やエネルギー問題、さらには地球環境全体の未来をよくするための研究に取り組まれているのが京都学園大学の高瀬尚文教授。

高瀬先生

お話を聞いてくださったのはライターのさえりさん。どんなお話を…

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ちょっと!!デートかよ?!

そこの二人、ブレイク!ブレイク!

そんな道ならぬ恋の危険を感じるような感じないような高瀬教授とさえりさんのお話は記事を読んでいただきたいと思います。

とりあえず白衣のさえりさんの写真を個人的な趣味でここに挟み込んでおきますね。ボタンを留めるところから撮影しているあたり、僕は何を考えているんでしょうか。

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はくいってすばらしい♫

という歌も昔あったような気もしますが、そんな僕には先生おすすめの本を読むというミッションがあります。

きょうは植物の品種改良や遺伝子組み換え、さらには植物と人間の関わりについて知るための課題図書を挙げていただきたいと思います。先生、読むべき本、教えてください。

高瀬先生

ええ、わかりました。

「植物力 人類を救うバイオテクノロジー」
「人類の歴史を変えた8つのできごと」
「ジャガイモのきた道」
「食卓の上のDNA」
「夢の植物を創る」
「ヒマワリはなぜ東を向くか」
「もやしはどこまで育つのか」
「サバからマグロが産まれる!?」
「植物からの警告」

高瀬先生

ざっとこんなもんでいかがでしょう。

田中ひろのぶ

先生、先生、高瀬先生。

高瀬先生

はい?

田中ひろのぶ

多いです。本が、多いです。2冊ぐらいで十分です
先生。

今回のコラムがなぜ【真剣コラム】かというと、こんなに大量にある本を、真剣に読むしかないからです。いやね、僕とっても原稿遅れてるんですよ。そらこんだけ読まされたら遅なるわ。僕ね、この2ヶ月ぐらいね、この本を全部読むのが本当にネックだったんですよ。察してください。そら周回遅れなるわ。

高瀬先生

少し多かったですね。現在では手に入りにくい本も混じってますし。なので、私自身が解説しますね。

田中ひろのぶ

先生、先生、高瀬先生。それを先に言ってください。

では、高瀬先生ご自身による、土と生命を感じるためのブックガイド、どうぞよろしくお願いいたします。

植物力 人類を救うバイオテクノロジー
新名惇彦(新潮社)出典:Amazon
植物力 人類を救うバイオテクノロジー
高瀬先生

「植物バイオテクノロジーで何ができるか」「遺伝子組換え技術は必須である」等について概説しながら、植物バイオテクノロジーの「必要性」「可能性」そして「将来への夢」を感じて欲しいと思い選書しました。

人類の歴史を変えた8つのできごとⅠ 言語・宗教・農耕・お金編
眞淳平(岩波書店)出典:Amazon
人類の歴史を変えた8つのできごとⅠ
高瀬先生

第Ⅲ章の農耕の開始をお読みください。食の生産を中心に描かれたものです。本章の最後2行、『今後の農業を考える際には、最新技術の功罪を知った上で、伝統技術のよさと組み合わせていくことがとても重要になるといえるでしょう』は、植物バイオテクノロジーの基本的な考え方を表していると思います。

ジャガイモのきた道 -文明・飢饉・戦争
山本紀夫(岩波書店) 出典:Amazon
ジャガイモのきた道
高瀬先生

野生種から栽培化への道のりを紹介した第1章を中心にお読みください。その中で、『毒との戦い』は、リスクを乗り越えたところにゴールがある「遺伝子組換え技術」に通じるところがあり、遺伝子組換え作物と上手に付き合う方法を考える上で参考になるかと思います。

食卓の上のDNA 暮らしと遺伝子の話
中村桂子(早川書房) 出典:Amazon
食卓の上のDNA
高瀬先生

JT生命誌研究館館長をされている中村桂子氏が、20年ほど前に出された一般の方を対象とした啓蒙書です。副題にもあるように、暮らしとの関わりの中に遺伝子・DNAを落とし込んでいますので、後述の「夢の植物を創る」より、読みやすいかと思います。章立てを見ても、遺伝子組換え作物から始まっているので、推薦書としても適当かもしれません。

夢の植物を創る
岡田吉美(東京化学同人) 出典:Amazon
夢の植物を創る
高瀬先生

タイトル通り、自然界には存在しない植物を「創る」ということを、高校の生物を学んだ人向けに書かれた啓蒙書(入門書)です。20年以上前のものです。したがって、「青いバラ」も開発途上となっており、古臭さを感じるかもしれませんが、むしろ情報量が適当で読みやすいのではないかと思います。表現を変えると、植物バイオテクノロジーの泰明期に書かれた、植物バイオテクノロジーへの期待を感じ取っていただければと思います。

ヒマワリはなぜ東を向くか 植物の不思議な生活
滝本敦(中央公論社) 出典:Amazon
ヒマワリはなぜ東を向くか
高瀬先生

植物の不思議をあげながら、その解説を通じて植物学を学べるです。

不思議なことはたくさんあり、不思議だと思いはじめると、つぎつぎと興味が湧いてくるのは植物ばかりではない。(中略)そして、未知の世界をのぞくことは、誰にとっても大変楽しいことだ。(本書pp168)

こうした著者の思い(学問の醍醐味)をお伝えしたく、選書しました。ちなみに、取材で話題となった「マツタケ」も、第5章の「四 なぜマツタケは栽培できない(本書pp159)」で題材として取りあげられています。オムニバス形式の読み物ですので、このページだけでもお読みいただき、この研究テーマの手ごわさをご理解いただければ幸いです。

もやしはどこまで育つのか 新植物学入門
増田芳雄(中央公論社) 出典:Amazon
もやしはどこまで育つのか
高瀬先生

この本は、読み物というより、増田芳雄氏のとよんだ方が適したものです。著者曰く、「本書が読者の皆さんの植物に対する興味をよびおこすという目的に少しでも役立つことを念願してやまない(本書pp213)」とありますが、ちょっと堅い本です。
植物学(植物科学:Plant Science)に興味を抱いている高校生には、高校生物の教科書とは異なる学びを楽しめると思います。最新の知見は、大学の講義等に取っておくとして、今までの学びを整理できる良書だと思います。

サバからマグロが産まれる!?
吉崎悟朗(岩波書店) 出典:Amazon
サバからマグロが産まれる!?
高瀬先生

植物関係ではありませんが…。私の植物愛(?)に対して、「魚愛(さかなLOVE)」の吉崎悟朗氏の著書です。
マグロというと近大マグロが有名です。完全養殖に成功する前、10年程前に縁あって、和歌山の近畿大学水産研究所に伺ったことがあります。私が属する(学)とで、実用化に向けた研究開発にかけられてきた歴史と情熱に感動したことを覚えています。
大学でも「近大マグロに匹敵する何かを!」とよく耳にしていましたので、私が属する(生命科学)という分野の視点で取り組むなら…、と考えることがありました。そんな時、タイトルに惹かれて手にしたものが本書です。
同じマグロでも、分野が違うと戦略も違うのです。という分野がもつ、近大マグロとは全く違う発想と広がりを感じてもらいたく選びました。「バイオサイエンスって何?」「バイオテクノロジーって何?」と思っている、大学進学を前にした高校生にぜひ読んでもらいたい1冊です。

植物からの警告
湯浅浩史(筑摩書房) 出典:Amazon
植物からの警告
高瀬先生

植物バイオテクノロジーとは異なるジャンルではありますが、植物を通じて、環境変動を含めた人類の課題に触れるきっかけとなると良いなという思いで選書しました。

高瀬先生、ありがとうございました。いや、僕、1ヶ月くらいかけて全部読んだんですよ。真剣に。

しかし素人の僕は、先生自身の解説には手も足も出ませんので、お任せしちゃいました。

で、僕が思ったのは、食べられる作物や、観賞用の植物、そしてマグロに至るまで、品種改良も、遺伝子操作も、じつは向こうにも、人間が手を加えることに対して協力する姿勢があるんじゃないかということです。

ジャガイモも薔薇もマグロも、しゃべったり話したりはしませんけど、種全体として生き延びる目標があって、人間と共存できるならば変化を受け入れる、そんな強烈な意思が働いているんじゃないか、という神秘的な感覚ですね。宇宙や地球の中で、生命が栄えることの意味みたいなものを考えるきっかけになって、とても不思議な気分です。

 

 

さて、土の世界、バイオの世界から戻りますと、さえりさんと共に、京都学園大学で取材を続けるもう一人のライター、カツセマサヒコさんがヒマそうにしているではありませんか。

カツセさんにはこれまで、就職支援や国際交流など、京都学園大学のさまざまな取り組みについて取材をお願いしてきました。

そこで今日の取材も終わりヒマそうで手持ち無沙汰な感じだったのでインタビューしました。

かつせさん

いえ、ヒマではなくて、ひろのぶさんに言われた通りに時間を空けてますよね?

 

「僕はカツセマサヒコです」カツセマサヒコがカツセマサヒコすぎて最高だった

 

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田中ひろのぶ

カツセさん、カツセさん。カツセさんは、どうですか?

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どうですか?って、なんですかその、聞きたいことがなにもわからない質問の仕方……。でも推測して答えますね。

僕の髪、これはパーマかけてます。でも「ゆるふわパーマをかけてください」とお店の人にお願いしてるわけではなくて、2ヶ月くらいほっとくとこうなるんです。だいたい、僕自身は「ゆるふわ」とか一度も言った事ないけどそう書かれるんです。

それにしてもどうでもいい質問ですね。ほんとにどうでもいいわ。

田中ひろのぶ

どうですか?と質問しただけでよく私の聞きたいことがわかりましたね。

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ていうか、なんでこの写真、ふんわりしてんですか?
ふんわり、やめませんか?

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やっと普通になりましたね。

田中ひろのぶ

普通って大事ですね。ところでカツセさんは東京の方ですね。京都学園大学は関西の大学ということでなにか違いを感じますか?

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京都学園大学には、沖縄とか、秋田とか、ほかの地方の学生さんも多くて、そんなに関西関西した印象はないんですよね。でも、いちばんの違いは、フレンドリーさでしょうか。

僕は、東京で巨大な大学に通っていたもので、大学側には学籍番号でしか把握されてなかったんです。ゼミに入ってやっと顔を覚えてもらえるぐらいで。

でも京都学園大学は、初めから非常に先生と学生の距離が近い。そこが驚きでした。

授業に関しても、進路に関してもすごく親身になって話をきいてくれる、学生と大学側、おたがいにひとりひとりの顔が見えているという印象ですね。

田中ひろのぶ

規模が大きすぎないのもあるんでしょうね。京都亀岡キャンパスも、京都太秦キャンパスも、おたがいに挨拶してる人、声掛け合ってる人も多くて、まさにフレンドリーですよね。
話は変わりますが、さえりさんとは、ライターが2人、同じ現場で仕事をするというのは珍しいんじゃないんですか。

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そうですね。ライター同士はめずらしいですが、同じ京都学園大学に来ていても、別々の取材対象ですし。

田中ひろのぶ

さえりさんはどうですか?

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どうですか?と聞かれても困るんですが、複雑なことをシンプルに伝える力がすごいなと思います。

複雑なことは、自分自身がまず理解をしてないと伝えられないだろうから、取材中も執筆中も、すごい頭を働かせていると思うんですよね。
また、長文を読み慣れてないネットの若い読者のために、細かくセンテンスを切ったり、タイミングよく画像を挿し込んだりして読みやすくする工夫はさすがですよね。

田中ひろのぶ

さいごに、すごくざっくりした質問になりますが、なぜ書くか?という話について。
糸井重里さんに言われたんですけど、「書くっていうのは田中さん、結局、モテたいんじゃないか?」って(笑)カツセさんはどうですか?

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ああ、なるほど。それはわかります。広い意味でモテたいんですよね。人間として。

僕は、30歳になったいまでも、何者にもなれていないんですけど、どうしたら魅力ある人間になれるのか、と考えて文字を書くことを選んだところもあるので。

人に話を聞いたり、なにかを見たり、そして考えて書く事で、それに感銘を受けてくれる人が一人でもいてくれたらいいなと思いますね。

気持ちいいのは、書いたものを読んで「これ、この人の書いてること、そういうこと俺は言いたかったんだよ」と感想を下さる人がいることですね。誰かが心の中でもやもやしてたことを文字にできたなら、その人の心を軽くできるのかもしれない。

ていうか、ひろのぶさんと真面目な話をしているだけでおかしいですよね。

田中ひろのぶ

悪かったな。

 

 

最後に、まだ取材の終わってないさえりさんをすき間から覗いて、今回はお別れしたいと思います。

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では、次回も京都学園大学からお届けします。みなさんまたお会いしましょう。

田中泰延
田中泰延

1969年大阪生まれ コピーライター/CMプランナー
世界のクリエイティブニュース「街角のクリエイティブ」「田中泰延のエンタメ新党」を連載中。
Twitter:@hironobutnk


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