【求道コラム】田中泰延のエンタメ分党 前略、道の上よりなブックガイド

【求道コラム】田中泰延のエンタメ分党

前略、道の上よりなブックガイド

みなさんこんにちは。田中泰延といいます。ひろのぶと読んでください。47歳です。田中泰延のエンタメ新党という映画のコラムを書いたりしています。

さて。最近、サラリーマンじゃなくなってしまいまして、辞めたくて辞めたはずなんですが、なんとなく道を見失ったような気がして、そのあたりの不安をグダグダと書いたりしています。

はじまりのはじまり【連載】ひろのぶ雑記
 |街角のクリエイティブ
entame2
entame3

大学を目指す皆さん、そして大学生の皆さん、無職に憧れる気持ちはわかります。ただ、無職になるには、まず就職するという手続きを踏むのが一番です。いきなり無職にはならずに、まずは生きていく方法を模索してくださいね。

さて、皆さん。歩いてますか。僕は歩いてません。歩きながら記事を書くのはむずかしいからです。

会社を辞めて、「書くこと」を仕事にしつつある僕の人生なのですが、毎日原稿を書くとかなり運動不足になります。そして、肩がこるんですよね。

京都学園大学で先生方のインタビュー記事シリーズを書いているさえりさんも、肩こりに悩まされているようです。

hironobu8_1

さえりさん。

hironobu8_2

こってますねさえりさん。

hironobu8_3

肩もみましょうか?さえりさん。

hironobu8_4

さえりさん。もみましょうか。

hironobu8_5

返事がないようですがどうしましたかさえりさん。

hironobu8_6

まったく僕の援助を必要とせず、視線を合わせることのないまま独自の方法で肩こりを解決されたようでよかったです。

この写真をご覧になればわかっていただけるように、2017年のトレンドは「肩こり女子」です。流行語大賞の授賞式にはさえりさんと並んで登壇したいです。

そんな、さえりさん含む運動不足のライターたちにとって重要な研究に取り組まれているのが京都学園大学の原雄一教授。原先生は、「道」に関する研究をされているんです。

hironobu8_7

さえりさんも歩きながらお話を…

hironobu8_8

ちょっと!!デートかよ?!
なぜ二人して歩く。

山も川もある広大なキャンパスを擁する京都学園大学・京都亀岡キャンパスはデートスポットだらけです。油断もスキもありません。

そんな原教授とさえりさんのお話は記事を読んでいただきたいと思いますが、僕には例によって原先生から課題図書を読むミッションが課せられました。

では、最初の本。

ブラタモリ
NHK「ブラタモリ」制作班 KADOKAWA/角川書店 出典:Amazon
ブラタモリ

おお、いきなりわかりやすい本です。日本各地をタモリさんと桑子真帆アナウンサーが訪ねて歩くNHKの人気番組、『ブラタモリ』の書籍化シリーズですね。現在、第6巻まで発売されています。実は、書籍化されたこの本よりも、テレビ放送そのもののほうが情報量は多いんですよ。それは、実際に歩くことによって、リアルタイムでパースペクティブ(事物を見るときの視点)が変わっていくから。でも本は、豊富な図像と地図で、面白かった放送をさらに突っ込んで補完してくれます。ブラブラするって、面白い!

田中ひろのぶ

先生、先生、原先生。非常にありがたいです。わかりやすくて。

原先生

実際の土地を歩いてみると、タモリさんなりの視点から、「気づく」ことが広がってゆく。道を歩くことは大切なんですね。

今回のコラムがなぜ【求道コラム】かというと、ひたすら本の上で道を歩いてみたいと思ったからです。そこにさえりさんはいなくとも、一人で道をきわめんとするものには必ず「気づき」や「悟り」があることでしょう。一人で我が道を行きます。ほっといてくれ。

足元の小宇宙 82歳の植物生態写真家が見つめる生命
埴沙萠 NHK出版 出典:Amazon
足元の小宇宙

ネットで、著者の「埴沙萠」(はにしゃぼう)さんのお名前で検索して、植物写真の作品を見てください。すんごいです。惜しくも昨年、お亡くなりになりましたが、80代の埴さんが見つめた小さな小さな植物の世界は、大きな大きな銀河の写真にも似た、まるで宇宙ですね。歩くことは、気づきであり、気づきはいつも人の心に優しい。おどろきは、優しい。僕はいつもそう思うんです。

ロングトレイルという冒険 「歩く旅」こそぼくの人生
加藤則芳 技術評論社 出典:Amazon
ロングトレイルという冒険

著者の言葉を借りると長い距離を歩くことは、「長編小説を読むように」。北米大陸の国立公園から、日本の尾根まで、写真とともに自然の中を歩く意義が静かに力強く語られ、自分も歩きたくなる本です。第五章の装備とアウトドアブランドの詳しい話もなるほど。…最後まで読むと、なんと著者は難病に犯され、歩く旅ができなくなり、2013年に亡くなったことがわかります。ですが「遊歩から大いなる自由と歓喜が生まれる」と記した加藤さんの魂はまだ歩いている、そんな気持ちにしてくれる一冊です。良い本。

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
藻谷浩介 NHK広島取材班 KADOKAWA/角川書店 出典:Amazon
里山資本主義

いまの資本主義の行き詰まりに一石を投じる本です。個人的な話ですが、僕は株式会社 電通という会社に24年在籍して退職したわけなんですが、同じように早期で退職した人に、限界集落や農家に入って、農業やエコロジー、地域復興に取り組んでいる人がすごく多いんですよね。久々にお会いすると、みんな口を揃えて「そう簡単にはいかない」とも言うのですが。ただし、取り組まなければ、このままではまずいとわかっていることが、なにも変わらない。細かい点ではいろいろ極論もある感じがする本ですが、考え方を変えるためのきっかけになると思います。

ローカルな思想を創る 脱世界思想の方法
内山節 大熊孝 鬼頭秀一 木村茂光 榛村純一
農山漁村文化協会 出典:Amazon
ローカルな思想を創る

西洋的な「自然を人間が支配し、コントロールする」という考え方がこの百数十年、地球を支配してきたわけですけど、上の「里山資本主義」も指摘しているように、そろそろ別の考え方をしないと行き詰まる。哲学、治水、土木技術、歴史…いろんな観点から「ローカルな考え方をどう生かすか」が提示され、座談会が繰り広げられます。

…なるほど、これらの本を読み、京都学園大学・原雄一先生のお話を伺って思ったことは、「フィールド」の中の「道」を「歩いて」みる、そこで身体で知ること、理屈ではなく心で感じること、そこに埋まっている歴史を学ぶことで、少しづつ世界は違って見えてくる。

そしてそこには世の中を変えるヒントがあるし、なんたって机に座ってるんじゃなくてもう歩いているんだから、行動につなげていけばいい、ということでした。

会社を辞めて、一人で歩くべき人生に踏み出した僕にも、たくさんの学びがありました。

さて、京都学園大学で取材を続けるもう一人のライター、カツセマサヒコさんは今回、

hironobu8_1

カニやらなんやらモチやらなんやら、食ってばかりの取材でした

かつせさん

これも仕事ですから。

ひろのぶさん

カニ食いながら言うな。

hironobu8_1
ひろのぶさん

腹一杯かよ。食ってばかりでうらやましいから嫌がらせにカツセマサヒコ写真集を勝手に展開してやる。

hironobu8_1
hironobu8_1
かつせさん

セピア色の写真とか意味がわからないんですけど。

hironobu8_1
ひろのぶさん

子供と一緒に写るとか、好感度アップ作戦かよ。

かつせさん

いや、これ取材先の扇子屋さんのお孫さんですから。

ひろのぶさん

カニ食いながら言うな。

かつせさん

カニも餅も、ひろのぶさんも食べましたよね?

最後に、とうとう目を合わせてくれず、僕と人生の道が交わることのないさえりさんの姿勢を確認しながら今回はお別れしたいと思います。

hironobu8_1

では、次回も京都学園大学からお届けします。みなさんまたお会いしましょう。

田中泰延
田中泰延

1969年大阪生まれ
株式会社 電通でコピーライターとして24年間勤務ののち、2016年に退職。ライターとして活動を始める。
世界のクリエイティブニュース「街角のクリエイティブ」で連載する映画評論「田中泰延のエンタメ新党」は100万ページビューを突破。
Twitter:@hironobutnk


あわせて読みたい 田中泰延さんの記事

トップページ > 【求道コラム】田中泰延のエンタメ分党 前略、道の上よりなブックガイド

入試に関するお問い合わせ

入学センター

Mail nyushi@kyotogakuen.ac.jp

Tel (0771)29-2222

Instagramで、ハッシュタグ
#京都学園大学
をつけて投稿してみよう!

Instagramの詳しい利用方法はこちら

Load More
Something is wrong. Response takes too long or there is JS error. Press Ctrl+Shift+J or Cmd+Shift+J on a Mac.

ページトップへ

  • YouTube
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE