運動が続かないのは健康を“目的”にしているから。吉中先生に聞いてみた

運動が続かないのは健康を“目的”にしているから。
吉中先生に聞いてみた

行ってみた

こんにちは! 毎度おなじみ、京都学園大学京都太秦キャンパスに来ています。

毎回キャンパスの違う場所で写真を撮っているのですが、今回はついに謎の石の上に立っています。どうも、ライターのさえりです。

今回も学生さんから素朴な疑問が届いています。

今回ギモンをくれたのは、バイオ環境学部食農学科2回生の白井友梨子さん。

学生

運動しなきゃな〜とは思うんですけど、結局めんどくさくってなかなかできないんですが……。

さえり

わかる……。それわたしもう7年前からずっと言ってます。

学生

えっ、7年もですか……?

さえり

人ってなかなか同じこと言いつづけられないけど、これだけは同じこと言いつづけてるから本当に気をつけて。

学生

……。本当に運動って大事なんですかね?

さえり

……まぁ、大事だと思うけど聞いてきますね。

今回このギモンを解決するためにお話を伺ったのは、経済経営学部経営学科の吉中康子先生。

吉中康子先生

大阪府出身。京都教育大学教育学部特修体育学科卒業。京都府立医科大学医学部大学院修了。修士(看護学)。滋賀県立大学人間文化学部博士後期課程満期退学。専門分野は「応用健康科学」「スポーツ経営学」「体育方法学」。担当科目は、「健康スポーツ理論」「ヘルスプロモーション」「スポーツ実技」など。
ウェブサイト:https://yosinakayasuko.jimdo.com/

さえり

今日はよろしくお願いします!

健康を“目的”にしても意味がない

さえり

学生さんから「学生運動が頑張れない……」と言われたのですが、わたしも完全なる運動不足で困っているんです。でも運動不足のこわいところは、わかっていてもどうしてもやる気にならないというところで……。

さえり

「とにかくやるしかないんだ!」みたいな根性論は苦手なので、何か違うアプローチで運動をする気になる話を聞かせてもらえませんか?

吉中康子先生

うーん。つべこべ言わずにとにかくやって! と言いたいところですが……、そうですね……。

吉中康子先生

「健康になろう!」「運動をしよう!」と思ってもやる気にはならないけど、何かやりたいことがあったらそのために健康になろうとはおもうでしょう?

さえり

あ、それはありますね。わたしの場合は仕事を頑張りたいな〜と思った時に、じゃあ健康でいなきゃ!とか。

吉中康子先生

そうそう。正直、健康を目的に頑張ったって意味がないんです。

吉中康子先生

健康は目的じゃなく、「資源」だって考えるようにしないと。

さえり

資源?

吉中康子先生

そう。QOL(クオリティオブライフ)って聞いたことありますか?

さえり

もちろんです。ただ生きていくだけじゃなくて、人生の質をあげて、個々の幸福を見出そう! みたいなやつですよね?

吉中康子先生

まあ、そうですね。今運動をする・しない、というのは将来のQOLに関わってくると思うんです。

吉中康子先生

最近の人たちってどんどん長生きできるようになっていますよね。もう少ししたら、みんな当たり前のように90歳ぐらいまで生きるかもしれない。でも、せっかく長生きできるのであれば病気や認知症にならずに、好きなことをしながら長生きしたいですよね。

さえり

おばあちゃんになっても好きな時に海外旅行に行ったり、友達と遊んだりできるなら最高ですね……。

吉中康子先生

でしょう。将来そういう暮らしをするためにも健康でいよう。そんな風に考え方を少しだけ変えてみるだけでも、運動する気は出てくるんじゃないでしょうか。

さえり

たしかに。当たり前のことのようですが、よく考えてみると「運動しなきゃ」と思うばっかりで、「何のために?」を考えていなかったのかもしれません。

さえり

アントニオ猪木さんの「元気があればなんでもできる!」ってセリフって最近深いなって思ってたんです。元気がなければ才能があってもなんにもできないもんなぁ……って。やっぱりイチ・ニイ・サン・ダーだよなーって。

吉中康子先生

えっと……、ちょっとよくわからなくなってきたので話に戻るのですが、一般的に女性のほうが男性より筋肉量って少ないですよね。だから女性のほうが、余計に運動が必要なんです。

さえり

あぁたしかに……。でも、女の人のほうが運動量は少なそうですよね。

吉中康子先生

そう。でも80歳以上の65%、100歳以上の86%以上が女性なんですよ。要するに、生き残るのは女性のほうが多いってこと。だったら女の人こそ運動して、長生きを楽しまないと。

“運動”といっても特別なことはしなくていい?

さえり

とはいえ「運動を続ける」って難しいと思うんです……。ジムに行ったり、誰かとスポーツをしたりするのは容易ではないですし……。

吉中康子先生

あ、「運動」と言っても、別に特別なことをする必要はないですよ。

吉中康子先生

最近わかってきたんですが、心拍数が100〜120になる状態が、脳の神経を再生したり活性化したりするのにちょうどいいみたいなんです。じんわり汗をかくような、そういう動きをするだけで十分なんですよ。

さえり

なるほど……。ち、ちなみに、心拍数が上がればいいだけなら、恋愛とかじゃだめなんでしょうか……? できるだけイケメンと一緒にいるようにしてときめき続けていれば健康でいられる、とかないですか?

吉中康子先生

体温がじんわりとあがって、体のなかで化学変化がおこる体温になるっていうのが大事なので、ダメに決まってますね。

さえり

あ、やはり……。

吉中康子先生

はい、残念ながら。

吉中康子先生

こういう話をすると「よし、じゃあウォーキングしよう」とおっしゃる方が多いですが、ウォーキングは膝から下しか使わないんです。オススメは、「体操」ですね。

吉中康子先生

わたしは以前株式会社花王さんに頼まれて、高齢者の方向けの「伝わり体操」を作ったんです。これがかなり大ヒットして。いまや花王さんのキラーコンテンツになっているのですが、もちろん若い方でもやると効果があります。

吉中康子先生

1回、たったの1分なのですが、頑張って続けていると本当に体の調子がめきめき変わってくるんですよね。

さえり

1分でいいんですか!

吉中康子先生

はい。できればそれを5セット。週3回でもいいです。今の若い人たちはまだピンとこない部分も多いかもしれませんが、運動できなくなってからじゃ遅いんです。若いうちはできるだけ動いたほうがいいですが、もしそれすら難しいようであればこの“伝わり体操”から始めてもいいと思います。

吉中康子先生

いま日本は高齢化率が高く、国のお金の使い方も大きな課題になっていますよね。だから、元気な高齢者を増やして、ちょっと弱ってる高齢者をサポートできるようにならなくてはいけない。

吉中康子先生

正直、日本は今深刻な状態なんです。でも、逆に捉えればここで様々な取り組みがうまく進んだら、世界のモデルになりうるってことですよね。世界中が追いかけてくるかもしれないと思って、わたしも“伝わり体操”をはじめとして、いろんな活動をしています。

さえり

そうか……。健康でいることは、自分のためだけでなくひいては国のためにもなるわけですね。

吉中康子先生

はい。これからは高齢者もスポーツができるような時代になってくるんです。早速、2021年に30歳以上のスポーツをやっている人なら誰でも参加出来る「ワールドマスターズゲームズ2021関西」という大会が、アジアで初めて日本で開催されるんです。第10回の記念大会、その舞台は関西です。世界中から人が集まるんですよ。

吉中康子先生

年齢別に競技が行われるので、90代でも出られます。こういう目標となるものがあると、健康を「資源」として考えられるようになりそうですよね。

さえり

たしかに。何かに向けて頑張る方が元気でいられそうで、いいですね。

吉中康子先生

そう、その通りなんです。実際、92歳から陸上をはじめて、105歳で世界記録出している宮崎秀吉さんや101歳のMan Kaur(インド)という方もいて。そういうスーパーおじいちゃん・スーパーおばあちゃんみたいなのが増えて行くといいなと思っています。

さえり

大会とかで優勝を目指す!とか、なんだかいいですね。頑張ってほしいです。

吉中康子先生

と、どこか他人事なさえりさんに朗報です。

さえり

(あっ、ばれてた!)

吉中康子先生

若い人だって、今からでも“日本代表”を目指せるスポーツがあるんですよ。

今からでも日本代表を目指せるスポーツがある?

吉中康子先生

「ローンボウルズ」っていう競技をご存知ですか?

さえり

聞いたことないですね……。

吉中康子先生

手に乗るくらいの小さなボールを親玉と呼ばれる球に投げて近づけていく単純なルールで、強いて言えばカーリングに少し似ているスポーツです。

吉中康子先生

使うボールは中心がちょっとずれていて、転がすとカーブするんです。だからかなり頭を使わないといけなくて、奥が深いんです。もともとイギリスで生まれたのですが、芝生の上で行うスポーツだったので管理が難しいのか、あまり広がっていないんですよね。とはいえ、世界大会なども開催されている歴史あるスポーツなんですよ。

さえり

ふーむ。全然知らなかったです。

さえり

そのスポーツなら、日本代表を目指せるんですか?

吉中康子先生

はい。だって、なんと現在、日本の競技人口は350人ですから。

さえり

350人!

吉中康子先生

本気で日本代表を狙えるスポーツですよ。実際、わたしのもとで練習するようになって、チャンピオンになった人もいるんですよ。来年も世界大会にでます。

さえり

すごい!

吉中康子先生

あともう一つ、「オリンピック」に出られるかもしれない競技としてはクリケットが狙い目ですね。日本でのクリケットの競技人口は3,000人ですから。

吉中康子先生

正直、どちらのスポーツも学生のうちからはじめたら、絶対日本代表になれると思いますよ。両方とも筋肉量よりも、賢くないとできないスポーツですが……。

吉中康子先生

こういうことを、目標として運動をしてみてもいいかもしれないですね。

さえり

なるほどなぁ。いつかおばあちゃんになったときに元気でいたいから、という目標よりも、近いうちに世界大会出るぞ! って意気込んだ方がやる気も出そうだし、なによりめっちゃ夢がありますね。日本代表になれるなんて、最高じゃないですか。

吉中康子先生

やってみたくなりましたか?

さえり

……、ら、来世くらいには。

吉中康子先生

……。ま、まあ、結局は、健康は資源であって目的ではないということ。それを覚えておいて、自分の好きなことを見つけるのがいいかもしれませんね。

さえり

はい! 今日はありがとうございました!

さえり

ということらしいので、日本代表目指してみてはどうですか!?

学生

なんだか話が大きくなっていてびっくりしました(笑)。がんばります。

さえり
さえり

書籍・Webでの編集経験を経て、現在フリーライターとして活動中。
人の心の動きを描きだすことと、何気ない日常にストーリーを生み出すことが得意。
好きなものは、雨とやわらかい言葉とあたたかな紅茶。
Twitter:@N908Sa (さえりさん) と @saeligood (さえりぐ)

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