食農学科│NLSPC

食農学科では、亜熱帯地方で栽培される「アラータイモ」を寒さに負けないように品種改良し、亀岡の地に根づかせる活動を進めてきました。今では12月初旬に収穫できるほどに耐寒性が強くなり、亀岡ブランドの野菜「かめまるいも」として販売されるまでになっています。
私の研究室では、その「かめまるいも」の苗を組織培養で効率的に育てる方法の確立に取り組んでいます。茎の先端部の葉を注意深く取り除いていくと、0.5mm程度の成長点が見つかります。その組織を上手く採取して、試験管の中で培養し、大きくなれば水耕して丈夫な苗に育てます。組織培養で育てた苗は、親世代が持っているウイルスなどによる病気を受け継がないため、丈夫に育てられるのがメリット。培地に用いる植物ホルモンの種類や濃度はわかってきたので、あとは効率的な大量増殖法を開発したいと思っています。
「かめまるいも」は体内で消化しにくいデンプンを持ち、糖尿病患者の食事や老人食などにも使える食材。機能性食品として消費者が喜び、育てやすくて栽培農家も喜ぶ新品種の開発にみなさんも挑戦してください。

  • 京都亀岡キャンパスで収穫された
    「かめまるいも」。
  • 試験管で組織培養されている苗。
  • 水耕の様子。これはアントシアニンを
    含む品種で真っ赤に色づいている。
  • 京都亀岡キャンパスの圃場に苗を
    植えている様子。
  • 苗が育ち、葉が生い茂った状態。

亀岡で収穫された「かめまるいも」を粉末にして商品化することが私の目標。いもを食材にする場合、煮るとか揚げるとか、どうしても調理の方法が限られます。しかし粉末であれば、調味料として他の食材に混ぜるなど利用の幅が大きく広がり、また保存性の向上により、収穫期以外でも年間を通して食べられるといったメリットも見込まれます。
今の問題点は、粉が濁ったような色になること。「褐変(かっぺん)」と言い、いもに含まれるポリフェノールが酸化して変色するのです。酸化を促す酵素・ポリフェノールオキシダーゼの働きを抑える方法を考え、繰り返し実験しています。ほかにも、かめまるいもの粘り気の再現や、コストを安く抑える方法の開発など課題は山積しています。それらを解決して粉末を売り出し、いもの消費量を高めて地域興しに役立てることが研究の最終的な狙いです。
先日は、かめまるいもの粉末を練り込んだドーナツをつくりました。とても美味しく、商品化の大きな可能性を感じました。みなさんのアイデアや柔軟な感性を、こうした研究に大いに活かしてください。

  • 1cmに切って凍結乾燥した
    かめまるいも。
  • 粉砕後の粉末。大きさは
    10~20マイクロメートル。
  • 食品開発センターで行われた、
    かめまるいも粉末化の研究風景。
  • 左上の固体をミルで粉砕した後の
    粉末。
  • かめまるいもの粉末を使用した
    ドーナツ。独特の甘い香りが特徴。

京都丹波エリアの農家や食品加工業の方々と連携し、
発酵・醸造の技術などを活かした多彩な実践型のプロジェクトを実施しています。

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入試に関するお問い合わせ

入学センター

Mail nyushi@kyotogakuen.ac.jp

Tel (0771)29-2222

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