京都学園大学

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Departmentバイオ環境デザイン学科

授業ピックアップ

更新日:2015年8月11日(火)
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健康診断をするように、都市環境の健康を診断する:『都市環境解析学』

 

原 雄一 教授 都市自然化研究室)

原 雄一 教授
都市自然化研究室

健康診断では、血液検査がとても重要です。それと同様に、街に流れる川もその街の環境をよく現します。川を見れば、多くのことがわかります。たとえば川岸に黄色の花が咲き乱れていれば、その川の水は過栄養、すなわち汚れていると判断できます。また、街の中の神社に行けば、大気汚染について知ることができます。神社の木々には、ウメノキゴケという地衣類が付着していることがあります。この地衣類は大気汚染に敏感な生物なので、これを見つけることができればその街の大気はあまり汚染されていないと判断できるのです。健康診断にたとえるなら、街の顔色をみるとでもいえばよいでしょうか。街の環境保全の第一歩は、このような小さな手がかりから現在の環境の状態を知ること。街を『実際に歩き』、『気づく』ことで始められるこれらの方法は、有効な環境診断法になりえます。

 

赤いペリドット:『マテリアル構造論・設計論』

 

伊東 和彦 准教授 都市自然化研究室)

伊東 和彦 准教授
都市自然化研究室

8月の誕生石として知られる天然のペリドットは通常緑色ですが、物質構造としてはフォルステライト(Mg2SiO4)と呼ばれる本来無色透明の結晶です。天然のペリドットが緑色をしているのは、不純物として含まれている鉄が主な原因です。表題の赤いペリドットは通常天然には存在しませんが、フォルステライト組成に適当な不純物を加えて合成することができれば実現できるはずです。マテリアル設計論では、物性(物質の性質)の本質的な理解を基礎にして、必要な物性を備えた物質を創成する方法を考察します。その結果たとえば、不純物として鉄の含まれるペリドットがなぜ緑色をしているのかがはっきりと理解でき、さらに赤いペリドットを合成するための方法を議論することができるようになります。

 

安全な水、安全な空気、安全な食料を得る:『バイオマス概論』

 

金川 貴博 教授 水環境研究室

金川 貴博 教授
水環境研究室

石油を使っての大量生産・大量消費によって、大量に廃物(排ガス・廃水・固形廃棄物)が出ます。この廃物は、水や空気や食料を汚染する原因になっており、このまま石油を使い続けると、私たちの健康が危うくなりそうです。人類は古来より、太陽エネルギーを利用して生育した生物体(植物)や、それを食べて育った生物体(動物)を、食料・燃料・衣料・建築材料などとして利用して、健康な生活を送ってきました。バイオマスとは、このような生物由来の再生可能な資源を指す言葉で、バイオマスをうまく使うことが、環境の悪化を止める一つの方法になります。もちろん、一番重要なことは、大量消費をやめ、エネルギー消費を減らすことですが、最先端科学を使ってバイオマスの利用価値を見直すことで、健康な生活につながる新たな道筋を切り開いていくことが必要です。

 

フィールドから学ぶ生態学:『水圏生態学』

 

大西 信弘 准教授 生物多様性研究室

大西 信弘 准教授
生物多様性研究室

生きものの暮らしについて学ぶ生態学の分野では、『フィールドこそが最良の教科書』といわれています。実際に生きものが暮らしているフィールドで、どんな暮らしをしているのかを理解するには、フィールドに行って学ぶほかに方法が無いからです。
水槽の魚は、水槽という環境のなかでの暮らししか見せてくれません。他の大学では身近に提供できない最良の教科書(=フィールド)ですが、京都学園大学の周りには、アユモドキ、オオクワガタ、オオサンショウウオといった、日本の稀少生物たちが今なお暮らしているフィールドがあります。このすばらしいフィールドで、生きものを実際に見て、生きものの暮らしについての理解を深めてもらいたい。その手助けとなるように、動物の生態や進化に関する話題について紹介していきます。