京都学園大学

京都学園大学

Departmentバイオサイエンス学科

分子生物学研究室(分子生命科学コース)

更新日:2018年12月14日(金)
このエントリーをはてなブックマークに追加
細胞内における遺伝子やその産物であるタンパク質の機能を研究している分子生物学研究室では、分子レベルで認知症、がんや生活習慣病などの発症メカニズムを解析し、治療薬や病気を予防する健康食品の開発につなげることを目指している。ミクロの研究がヒトの健康に貢献!
遺伝子の機能構造を分子レベルで解析する
近年、遺伝子のさまざまな機能が明らかにされていますが、まだ働きが不明で潜在的な資源としての可能性を秘めた遺伝子が存在します。この研究室では、疾病や細胞の発生をターゲットとし、最先端の解析装置を駆使して遺伝子やタンパク質の作用メカニズムを分析しながら、治療薬の開発や予防のための機能性食品開発に取り組んでいます。
教員紹介

寳関 淳

コメントなし

松原 守

コメントなし
pickup!
細胞を動かし、ヒトの生命を支えているのはタンパク質!
タンパク質といえば肉や大豆などの食品に含まれる栄養素であり、筋肉や髪の毛を構成するものというイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、タンパク質の役割はそれだけにとどまりません。細胞を動かし、生命を支えるという重要な役割を担っているのです。
そもそもタンパク質とは、アミノ酸がひものようにつながってできているもの。それが折りたたまれることによって固有の機能を発揮しています。一言で「タンパク質」というと一種類しかないように思いますが、ひとつの細胞のなかにあるタンパク質は約10万種類。ヒトの細胞は約37兆個なので、天文学的な数のタンパク質がヒトの生命を支えているということになります。
タンパク質の機能がおかしくなると
タンパク質はずっと細胞のなかにあり続けるわけではありません。
アミノ酸がつながったひもとして合成されてから、成長し、活動していると、ストレスを受けて傷ついたり、老化したりします。そうしたタンパク質は最終的に分解されて、ふたたびひものように合成されるというサイクルで代謝回転しており、その各過程がメンテナンスされています。
これがいわば細胞のなかでのタンパク質の品質管理機構ですが、それを支えているのもやはりタンパク質。このサイクルがうまくいかなくなると、細胞のなかに「凝集体」と呼ばれるタンパク質のゴミがたまっていき、やがて細胞自体が死んでしまいます。そして、細胞が死ぬことによってアルツハイマー病やパーキンソン病、糖尿病、精神疾患など、さまざまな病気が引き起こされるのです。高齢になると、分解の活性が下がって凝集体が増えやすくなります。
分子生物学研究室における研究の目的は、このサイクルがどのように維持されているかを突き止めること。その仕組みがわかれば、いずれは病気の治療法や予防に役立つ食品などを開発したいと考えています。
身近にあるのに見えない世界。のぞいて見たら…
研究に使っているのは、主にヒトの培養細胞。顕微鏡でのぞいてみると、ひとつの細胞のなかでそれぞれに役割をもった小器官が働いている様子を観察することができます。
ときには「GFP」という光るタンパク質をターゲットとなるタンパク質とつなげて、どのように動いているかを確かめることも。そうした目で見える事象を手掛かりにしながら、目に見えないところで何が起こっているのかを考察していきます。
普段は自分の細胞について意識することはないと思いますが、自分の体に関することなのでこれ以上身近なテーマはないといっても過言ではありません。自分自身のなかに面白い世界が広がっているということを実感してもらいたいと思います。
卒業後の進路
食品メーカーや医薬品、化学メーカー、化粧品会社などへのほか、実験技術を生かして、公的な検査機関への就職も考えられます。また、大学院まで進学すると専門性を生かした研究職への就職とさらに仕事の選択肢が広がります。
卒業研究の一例
  • 病気(がん、パーキンソン病などの神経変性疾患)に関わる遺伝子やタンパク質の機能構造解析
  • 副作用のない分子標的抗がん剤の開発
  • タンパク質の翻訳後修飾(ミリストイル化やリン酸化など)によるタンパク質機能調節機構の解明
  • 機能性食品(骨粗鬆症、関節炎、筋肉増強に効果があるもの)の探索とその作用メカニズムの解明
  • AGEs(終末糖化産物)により誘導される疾患(統合失調症、アルツハイマー病、糖尿病など)メカニズムの解明
  • 分子進化によるレドックスセンサータンパク質の開発
  • 小胞体におけるタンパク質おりたたみを改善する変異株のスクリーニング
  • 異常タンパク質蓄積によるレドックス異常を回復させる化合物の作用機序解析
  • 小胞体ストレスにより誘導される遺伝子の機能解析
  • 細胞内異常タンパク質蓄積を抑制する遺伝子の構造機能解析

Newsお知らせ