京都学園大学

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Departmentバイオサイエンス学科

授業ピックアップ

更新日:2015年8月11日(火)
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化学は人類の持続的な発展を支える!:『化学・有機化学』

 

坂本 文夫 特任教授生物有機化学研究室

坂本 文夫 特任教授
生物有機化学研究室

みなさんは『化学』についてどんなイメージをもっていますか。
私たちが手に取るもの、目に見えるもののすべてが化学物質であり、その性質と変化を取り扱う学問が化学であることを一度考えてみてください。たとえば、いつも持ち歩いている携帯電話は最新の化学技術によって製造されたパーツで組み立てられており、化学の進歩がなければ携帯電話はこの世に存在しません。一方、役に立つ化学物質でも誤った使い方をすれば生命を危険にさらしたり、環境を汚したりします。
私たちのバイオ環境学部では『化学』が重要な基礎学問であり、その知識が無いと問題の本質を見誤ることもあります。そして、生物有機化学では生物にさまざまな作用(生理活性)をもつ有機化合物を対象に勉強します。『化学』は地球環境を保全し、人類が持続的な発展を継続するために絶対に必要な学問です。

 

生き物の交わす「言葉」を読み解く:『化学生態学』

 

若村 定男教授 生物有機化学研究室

若村 定男教授
生物有機化学研究室

生き物には、生き物それぞれの生き方があります。地上に生命が生まれて38億年。その長い時間、他の生命体との生死をかけた関わり合いの中で、また時には環境の激変の中で、多くのものが死に絶えました。生き延びたもの、それが今ある私たちであり、地球上のあらゆる命です。長い歴史を生き延びてきた多くの生き物の多様な生き様、すなわち生態を学ぶことは、生物学の究極的命題「私たちは何者なのか」を探る手掛かりになる、と考えます。
ところで、生き物が交信に用いる化学物質には、性フェロモンや植物ホルモンのように、害虫防除や食糧生産に利用できるものが多数あります。たとえば植物は常に微生物や動物、他の植物に生存を脅かされており、抗菌物質や有毒物質を獲得することによって自らを防衛してきました。したがって植物には、抗菌剤や抗癌剤として利用できる化学物質が含まれるほか、未知の薬理作用が秘められていると考えられています。
化学生態学は、生物間で取り交わされる化学情報を読み解いて生き物の生態を解き明かす生物学といえます。化学生態学が扱う生物や現象は非常に多様です。多くの知識を得ることも大切ですが、それ以上に、生き物の多様で巧みな生き方にふれることを学生諸君と共に楽しみたいと思います。

 

あの堅苦しい化学がシンプルでクリエイティブ!?:『有機反応機構論』

 

清水 伸泰 准教授 生物有機化学研究室

清水 伸泰 准教授
生物有機化学研究室

多くの学生は化学に対して、『法則など憶えることが多そう』『細かい煩わしい計算が面倒くさい』など、あまりよいイメージをもっていないようです。そういった表面的なイメージだけで学習意欲を失ってしまい、大学でのせっかくの学習機会を逃してしまうのは非常に惜しいように感じます。化学は人間が安全に、かつ効率的に日常生活を送るうえでとても大切なものですし、日々新しい素材や技術が生み出されています。
化学の本当の面白さは、単に法則を憶えることや細かい計算をこなすことではなく、自分の頭で考えたアイデアの実現に向けて実験を繰り返し、そこからさまざまな新たな発見を得るという非常にシンプルでクリエイティブなところにあります。しかし、しっかり化学の基礎を学んでいなければ独創的なアイデアなど生まれませんし、いつまでも化学は遠い存在のままになってしまいます。生命現象を理解するにも環境問題に取り組むにも、化学はなくてはならない重要な学問です。順序立てて物質の反応メカニズムを学ぶことで、少しでも化学の奥深さや魅力を感じとってもらうと同時に、物事を論理的に考える能力を養ってほしいと思っています。

人が生き続けていることの仕組みを知ろう:『生化学』

 

中村 正彦 教授 分子生物学研究室

中村 正彦 教授
分子生物学研究室

35億年前の地球に生命が誕生し、進化を続け、15万年前に現存の人類が誕生しました。我々の身体には60兆個の細胞があり、体重の約70%は水分ですが、有機物質として一番多いのはタンパク質で10万種類以上あると思われています。これらタンパク質が絶えず身体の状態を監視し、維持するエネルギーを効率よくつくり出し、足りないものを合成し、余分なものを分解し、体内の物質を有効に再利用し、不要なものは排泄し、それぞれの細胞が役割を果たして健康な身体を支えています。また、環境の変化に応じてコントロールする力を備えています。
今世紀になり生命の維持と遺伝の仕組みなどについて、次々と新しいことが解明されていますが、基本的なことをしっかり学ぶことで、生命を理解することができます。みなさんが活躍する21世紀は生命科学の世紀です。

『細胞社会』の仕組みを知ろう:『細胞生物学』

 

松原 守 准教授 分子生物学研究室

松原 守 准教授
分子生物学研究室

生命の基本単位である細胞は、まるで小宇宙のようなものです。驚くべき巧妙な仕組みで生命維持に必要なすべての装置を備えています。そして、私たち人間と同じように『社会』をつくって、それぞれの細胞たちが互いに協力し合い、秩序を守って生きています。細胞社会の秩序が乱れれば、ガンのような病気になってしまいます。
一個の受精卵からゲノム(遺伝子)という設計図に基づいて複雑な細胞社会をどのようにつくるのか。どのように細胞が分裂したり、移動したりするのか。細胞同士がどのようにコミュニケーションをとるのか。細胞の外からの命令をどのように細胞の中へ伝達していくのか。
この授業を通じて、細胞社会の仕組みについて学ぶと同時に、細胞社会から見える生命現象の不思議さを感じとってもらいたいと願っています。

この健康食品、本当に体に良いの?:『食品安全学』

 

矢野 善久 准教授 食品機能学研究室

矢野 善久 准教授
食品機能学研究室

最近、健康食品に対する関心が高まり、サプリメントをはじめとするいろいろな目新しい食品が出回るようになりました。しかし、これらの有効性や安全性に関しては玉石混交と呼ぶべき状態で、科学的根拠に乏しいものも見られます。私たち消費者がこれらの食品を利用する場合には、個々の食品中に含まれている成分の特性を十分理解したうえで、自ら判断することが求められます。すなわち自己責任ということです。特にサプリメントなどは医薬品ではなくあくまで食品に区分されることから、法的規制も比較的緩く注意が必要です。この授業を通して食品中に含まれている成分の性質や機能に関する知識を身につけ、イメージや風評といった不確実な情報に惑わされることなく、科学的根拠に基づいてリスクや有効性を総合的に判断できる能力を養ってもらいたいと考えています。

植物を知り、地球の未来を考える:『植物細胞工学』

 

髙瀨 尚文 准教授 植物バイオテクノロジー研究室

髙瀨 尚文 准教授
植物バイオテクノロジー研究室

約40億年前に、初期生命体が地球上に出現したと考えられ、光合成能をもつ植物が地上に進出し、大きく変動する地球環境のなかで特有の機能を獲得し、進化してきました。人類は多様な植物から受ける恩恵を衣食住に活かす知恵を学んできました。21世紀を迎え、人口の急激な増加と多量なエネルギー消費により、深刻な食糧不足や地球温暖化などの問題に直面し、物質生産や環境保全のため、バイオテクノロジーなどの新技術によって、植物の機能を利活用することへの期待が高まっています。そのためには、工学的技術(手法)を学ぶだけではなく、生理学・生化学・分子生物学などの基礎学問(原理)を十分に修得し、その基礎のうえに立って、21世紀に向けての新しい植物利用技術を創り出すことが必要とされます。植物科学を学び、未来の地球と人類のあり方を考え、そのなかで植物が期待される役割を考えてみませんか?

生命現象を分子のはたらきで理解する:『分子生物学』

 

プリエト ラファエル 准教授植物バイオテクノロジー研究室

プリエト ラファエル 准教授
植物バイオテクノロジー研究室

すべての生物は細胞で構成されており、細胞はさまざまな分子でできています。生物の機能も構造も、詳しく調べていくと最後は分子のはたらきに行きつきます。この講義では、生命現象の基本である遺伝を中心として、遺伝にかかわる分子であるDNAやRNA、タンパク質がどのようにしてつくられるかについて理解します。遺伝情報が次世代へ伝えられるときには、DNAが効率よく、正確に複製されなければなりません。生物には間違いを防ぐための精巧な仕組みがあります。必要なときだけ、必要な量のタンパク質をつくる、いらないときにはつくらないという省エネのための仕組みもあります。これらの巧妙な仕組みを分子のはたらきを通して理解することを目標としています。