京都学園大学

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Department食農学科

発酵醸造学研究室(食品開発コース)

更新日:2017年10月10日(火)
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ニッポンが世界に誇る伝統技術、発酵。発酵醸造学研究室ではそのカギとなる麹(こうじ)菌を研究し、地元産米を使った麹甘酒を開発。大学構内の工場で、学生自ら醸造へ。学食に甘酒パフェがでる日も近い?ヘルシー&美容に大注目の「菌活」を、大学から仕掛けよう。
自前の醸造所を起点に、研究、開発、生産に挑む
京都・亀岡の発酵醸造企業群と連携し、地域の研究開発拠点となることを目指しています。独自の麹菌株を使った麹甘酒、京都産麦芽を原料とするビールの研究を中心に、発酵と醸造の微生物学と生化学を追究し、食品開発センター発酵醸造部門で、オリジナルの醸造物の開発を行っています。
教員紹介

篠田 吉史

コメントなし

井口 博之

コメントなし
Pick UP!
亀岡育ちの大麦から、日本初「京都産麦芽100%」のビールをつくる
ビールは世界中で最もよく飲まれているお酒のひとつ。日本でも大手ビールメーカーが多数商品を展開しているほか、各地でつくられる地ビールも人気を博しています。
しかし、その原材料である麦芽(発芽させた大麦)の90%以上は海外から輸入しているもの。完全に国産の原材料だけでつくられたビールは、限られた量しか販売されていません。
そのような状況のなか、京都学園大学のキャンパスがある亀岡市ではビール用大麦が栽培されています。収量が少ないこともあってあまり知られていませんが、明治期から100年以上続く日本屈指の歴史ある産地なのです。 発酵醸造学研究室では、この亀岡産のビール大麦を使った「京都産麦芽100%ビール」の醸造に取り組んでいます。
製麦から醸造、瓶詰まで。ビールづくりの全工程を行える食品開発センター
ビールをつくるのは、学内にある食品開発センターです。ここには麦の状態から瓶に詰めるまでビールづくりのすべての工程を行える施設が揃っています。
現在は小さいスケールでの試験醸造を繰り返しつつ、各製造工程について研究を進めている段階。京都産麦芽のフレーバーを活かした、オリジナルレシピも開発しています。
プロトタイプが完成した暁には、京都市内にあるブルワリー(ビール醸造所)と協力しながら商品化していく予定。ゆくゆくは酵母も京都で発見し、「京都産麦芽100%」ではなく「京都産100%ビール」にしていきたいと考えています。
地域資源を生かした酒づくりで、日本をもっと豊かな国に
ビール以外のお酒づくりにも取り組んでいます。
そのひとつが、世界最古の酒といわれるハチミツ酒・ミードです。素材として使っているのは、京都産のハチミツと亀岡の名水。酒造メーカーやハチミツ専門店の協力を得ながら、商品化のための試醸を繰り返しています。
また、京都亀岡キャンパスの近くにはワイン用ブドウのブドウ畑があるため、そこで果樹の手入れや収穫を手伝っている学生もいます。実際にワインをつくるのは京都府内のワイナリーで、毎年秋には醸造を手伝わせてもらいます。ゆくゆくは、食品開発センターでもワイン醸造に取り組む予定です。
これらの酒づくりに共通しているのは、地元の資源を生かすということです。あまり知られていない魅力的な素材に、醸造という手を加えることでさらなる価値を付与し、地域を元気に、日本をより豊かな国にするプロダクトとして世に送り出していきたいと考えています。
実践的なプロジェクトを通して、知識とものづくりがつながっていく
バイオ環境学部では醸造学や微生物学、生化学、有機化学などについて学びます。
しかし、机に向かっているだけではそれらの知識がどのように役立つのかよくわかりません。
食品開発センターで実際に製造作業をしてみたり、つくっているお酒をもっとおいしくする方法を考えたりしながら、実践的に知識とものづくりのつながりを実感してほしいと思います。

フォトギャラリー

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研究内容

1.地元産米を用いた麹甘酒の開発と醸造

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麹甘酒は、麹菌が生産する多くの酵素やビタミンが含まれる「健康飲料」として、社会的な認知度が高まっています。その機能性を最大限に引き出す生産技術を開発するため、製麹・糖化条件や麹菌の種類による呈味成分、機能性成分の差異を明らかにすることによって、麹甘酒の製法と機能の体系的理解を目指します。
また、食品開発センター発酵醸造部門の擁する、高度精白から製麹、醸造、瓶詰、殺菌の全工程を完結できる生産設備を使って、科学的知見を活かした製品を実際に生産して市場に出すプロジェクトに挑戦しています。

2.地元産大麦を使ったクラフトビールの開発

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亀岡では明治時代からビール大麦を生産して、大手ビールメーカーに納入しています。これを今後市場の拡大が見込まれるクラフトビール(素材や醸造法にこだわった、小規模醸造所の造るビール)に利用するためには、収量の拡大と安定化のほか、「スペシャリティモルト」と呼ばれる特別な麦芽に加工する必要があります。そうした製麦技術の開発や供給ルートの確立に取り組み、京都のクラフトブルワリー各社と共同で、「"Kyoto"を世界に冠たるビール都市にする」プロジェクトを進めています。

3.地元産ブドウを使ったワインの開発

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大学近郊のブドウ農家では、京丹波町にある丹波ワイン(株)向けのワイン用ブドウの生産が行われています。かつて高い品質を誇ったカベルネ・ソーヴィニヨンは、農家の方の事情で栽培が中断。これを復活させる酒販店主宰のプロジェクトに2014年から参加しています。また、2016年には蜂蜜商社や酒蔵と連携し、京都産のハチミツを使ったミード(蜂蜜酒)の開発にも着手。こうした地域性の高い発酵醸造物とその生産技術の開発を行い、地域の発酵醸造産業の振興に貢献したいと考えています。

4.植物の葉に生息する微生物の研究

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植物の葉や根には様々な細菌が数多く生息しており、植物の健康や生長、環境中の物質循環において重要な働きをしています。こうした細菌の中から農業に有用なものを探索するとともに、その詳細な生理学的知見を得るために、葉面に生息する細菌が葉上で発現させている、遺伝子やタンパク質の機能解析を行っています。

研究設備

食品開発センター 発酵醸造部門
キャピラリー電気泳動装置
高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)
ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)

各種ビール分析装置

ディスクミル
自動糖化装置
ケルダール分解・測定装置
瓶内ガス圧計
アルコライザーAlex150
LabScat
NIBEM

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