京都学園大学

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Department食農学科

食品加工学研究室(食品開発コース)

更新日:2017年9月21日(木)
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麺やパン、スイーツなどに使用される小麦粉。食品加工学研究室では亀岡特産物の「かめまるいも」を粉末にしてその代用にしているのだとか。現在試作しているドーナツも人気の予感。新たな「こなもん」が亀岡で生まれるかも!
食品づくりの未来を考える
安全で付加価値の高い食品を安定して生産するためには、高度な加工・製造技術が必要です。キャンパス内にある食品開発センターで高ポリフェノール含有ブドウやアラータイモなどの地域の農産物の用途開発や、麺やマヨネーズなどの食品を製造・保存する過程で起こる現象を解析し、合理的な食品製造に活かす基礎的な研究を行っています。
教員紹介

安達 修二

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四日 洋和

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深見 治一

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Pick UP!
「調理」とは違う「食品加工」の研究
「食品加工」は、調理の延長上にあるといえるかもしれません。
しかし、コンビニやスーパーに並ぶレトルト食品などのいろいろな食品を安く・大量に・安全につくるという過程は、キッチンでの作業とはまったく異なる場合も少なくありません。そうした食品をつくるためには、レシピを考えるだけでなく、物質を変化させる装置やその原理についても研究する必要があります。
パスタを乾燥させたときの条件で、同じ茹で方でも食感が変わる
乾燥パスタは、茹でると中に水が入って柔らかくなります。それでは、パスタの内部で水はどのように動いているのでしょうか?
それを知るために、茹でたパスタに含まれている水の分布状況(含水率分布)を調べることにしたのですが、まずはその測定方法から開発しなければなりませんでした。一般的な方法は医療用と同じMRIでの測定だったのですが、撮影にコストがかかりすぎるうえに、パスタを調べるには感度が低いという問題があったのです。
そこで着目したのが、パスタを茹でたときの色の変化。断面を見てみると、水分量が多い表面のほうは明るく、中心のほうは暗くなっています。それをデジカメで撮影して、色の濃淡から含水率分布を割り出す方法を開発。低コストかつ高感度で、正確なデータを集めることに成功しました。
この方法を使って比較したことのひとつが、製造時の乾燥方法が異なるパスタ。高温・短時間で乾燥させたものと低温でゆっくり乾燥させたものを同じアルデンテに茹でて調べます。
すると、面白いことがわかりました。高温で乾燥させたパスタは、表面と中心部とで含まれている水の量の差が大きく、歯ごたえのある食感に。一方、低温で乾燥させたパスタは表面と中心の含水率の差が小さく、もっちりした食感になったのです。
この実験から、加工や調理の条件によっておいしさを制御できるということと、その理屈がわかりました。これらは食品加工にとって、とても大切なことです。今後は、パスタ以外の小麦粉製品について、同じように基礎的な研究を行なっていく予定です。
食材の生臭さが消える?200℃の水で作るエビ風味調味料
水というもっとも身近な物質についても、わかっていないことはたくさんあります。
水が沸騰する温度を聞かれたら、あなたは何と回答するでしょうか?100℃という答えは、必ずしも正確ではありません。圧力によって沸点は変わるからです。
圧力をかけると、「亜臨界水」といって水は374℃までは液体状態を保つことができます。京都学園大学ではこの亜臨界水の研究によって、2017年から他研究機関・他大学との合同プロジェクトに参加しています。
その名(略称)も「イサダまるごとプロジェクト」。東日本大震災で打撃をうけた水産業復興に貢献することを目的に、三陸沿岸で獲れるイサダ(別名アミエビ)を加工しようという試みです。
京都学園大学チームが取り組んでいるのは、エビ風味調味料の開発です。イサダはやや生臭いために需要が伸び悩んでいるのですが、180℃前後の亜臨界水で処理すればその臭いが消えて、エビのような香りになります。これはイサダの全身を使わなくてもOK。茹で汁や加工後のカスからでも十分香りを出すことができるのです。
研究はまだ途上ですが、成功すれば本来廃棄するはずのものから商品を生み出せることになります。現在、人工的に合成されたエビの香料はなく、その点でも魅力的です。ぜひとも成功させ、復興の一助になればと考えています。

Newsお知らせ

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研究内容

食品加工学研究室では、地域の農産物を新しい食品素材として活用する研究を行っています。地域企業との連携のもと、食品開発センターで、学生が中心で、新しい加工食品の開発を目指します。これらの加工品やそれを用いた京都学園大学ブランドの商品も作り、太秦キャンパス学生チャレンジショップなどでも販売します。

食品加工学研究室の活動領域

食品加工学研究室の活動領域
本学と連携協定を結んでいる下記企業様(順不同・敬称略)とのコラボによる商品開発も予定しております。
株式会社セントラルフーズ,株式会社スプレッド,一志株式会社,渡辺製菓株式会社,丹波ワイン株式会社,株式会社井筒八ッ橋本舗,株式会社三煌アグリブレーンシステム,有限会社篠ファーム,株式会社山田製油,株式会社もり,薬師庵株式会社,豆屋 黒兵衛,こと京都株式会社,有限会社かめくら,丹波村株式会社,NPO法人 ふるさと保津,株式会社宝工業,株式会社ファーマフーズ,理研ビタミン株式会社

農産物の保存過程や加工工程での化学成分の解析 新規加工技術の開発

農産物の発酵、加熱調理過程などにおける化学成分の変化を高速液体クロマトグラフやガスクロマトグラフなどの分析機器を使って調べます。熟成・調理過程の成分を追跡し、おいしいさとの関連性を探ります。

農産物の未利用部分の活用 未利用職資源の有効活用

ごま醤油
ごま醤油の試験製造(ごま油搾り粕の有効利用) 地元醤油メーカーやごま油メーカーと連携して、ごま油搾り粕を利用したごま醤油を造っています。現在醤油蔵で熟成中です。
パープルスイート
紫いも(パープルスイートロード)の蒸し液の利用 紫いもを蒸すときに蒸し液が出ます。現在は廃棄されていますが、きれいなアントシアニンの紫色といもの糖分が含まれており、これの新規用途を検討しています。

マイクロカプセル化技術の地域産品への応用 地域の活性化

マイクロカプセル
マイクロカプセルによるフレーバーや不飽和脂肪酸などの粉末化、および調製した粉末の物性・機能性評価を行っています。こうした粉末化技術を利用して、地域農産物の一次加工などを進めていきます。例えば、亀岡の特産物であるアラータイモの粉末化によって、新しい食材の創製を目指します。

研究設備