京都学園大学

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Department歴史文化学科

歴史文化学科 [太秦]

更新日:2017年4月27日(木)
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歴史と文化が伝える価値を、今に活かせる人へ。

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日本の歴史のまんなかで学ぶワクワク感。
4年間を通して楽しみたいです。

どんな人が何を考え、どのように行動して何を成し遂げたか。年中行事や寺社仏閣など歴史的資産の背景に現れる「人」に関心があります。特に好きな時代は江戸中期。平和な時代に生まれた文化や風俗を学ぶと、今と変わらない人の姿が生き生きと浮かんできて面白いです。源氏物語の専門家である山本先生の授業で百人一首の歌人のユニークなエピソードなどを学ぶなかで、近頃は平安時代にも興味を持つようになってきました。日本の歴史のまんなかにあった京都で学ぶ喜びを、4年間満喫したいと思っています。

人文学部 歴史文化学科 3回生 上床 勇樹さん
大阪府立桜塚高等学校出身

古典の世界を、体感して学ぶ。
京都のすべてが教科書です。

歴史文化学科の学びは「体験・体感」が中心です。1回生で平安京の大内裏の中を歩くフィールドワークを行うと、2回生の文学の授業では『源氏物語』に書かれている出来事が身近なものになり「、去年行った、あそこだ」という声が上がります。例えば、光源氏の母親の桐壺更衣が暮らす桐壺が、帝の住まいである清涼殿からどれほど離れていたかを実感できるのです。この環境は平安文学の研究者にとっても垂涎もの。過去を生きた京都の人々が、どのような体験をして、どのような気持ちでいたのかを実感してほしいと思います。

人文学部 歴史文化学科 山本 淳子教授

学科の特色

  1. 日本文化の中心地・京都を歩き、歴史に触れて学ぶフィールドワークを実施。
  2. 政治史、経済史だけではなく、文化史も深く学びます。能などの伝統芸能や食文化、古典文学やことばの歴史にも触れることができます。
  3. 文献中心の歴史学と、妖怪文化論をはじめ民話・伝承を研究する歴史民俗学の両方を学べます。
  4. 社会・地理歴史の教員免許と博物館学芸員資格の取得が可能です。

歴史文化学科の学び方

歴史・⺠俗・⽂化の基礎を1・2回⽣で幅広く学び、3回⽣から⾃らの興味に基づきコースを選択します。他のコースの科⽬も履修できる柔軟なカリキュラムで、個⼈の関⼼に応じて幅広く学べるのが特徴です。講義やフィールドワークで、古⽂書、祭礼、芸能など京都に残る本物の⽂化遺産に触れることを重視します。歴史的に培われた⽇本の「⼼」を学びとる洞察⼒、その価値を未来に活かす⾏動⼒を養います。

歴史学コース

「心」の歴史を京都で学ぶ。

古⽂書や浮世絵など歴史的な史料の読解を通じて、⽇本の歴史の実像に迫ります。政治動向や社会の仕組みだけではなく、歴史を⽣きた⼈びとの考え⽅=「⼼」の歴史も重視します。

かいこやしろ」に見る、江戸時代の織物商の信仰。

京都太秦キャンパスのすぐ近くに木嶋坐天照御魂神社このしまにますあまてるみたまがあります。地元では蚕の社の名で知られる神社は、実は平安京よりも古い歴史を持ちます。そもそも太秦という地名は、朝廷への献上物をうず高く積んで「うずまさ」の姓を授かった朝鮮からの渡来人・秦氏に由来するといいます。秦氏は養蚕や機織り、土木などの技術を朝鮮から持ち込んだといわれ、その秦氏にちなんで建てられたのが蚕の社なのです。
蚕の社に、現在、建っている石造物には、享保・文化・天保といった江戸時代の年号とともに、京都の西陣の「縮縮緬ちぢみちりめん仲間」、西陣で糸商売を営んでいた「銭屋八郎兵衛」などの名が刻まれています。西陣は京都上京の地名で、高級絹織物・西陣織の生産地として有名なところです。つまり、養蚕や機織りの技術を伝えた秦氏ゆかりの神社ということで、実際に織物業の人たちの信仰を集めていたことが石造物からうかがえます。このように京都の歴史をリアルに学べるのが現地実習の魅力。みなさんも一緒に新しい歴史を発見しましょう。

  • 鍛治 宏介准教授
  • 歴史文化学科
    鍛治 宏介准教授
    専門は日本史(江戸時代)。担当科目は「日本史概説」、「歴史学資料講読」「実践プロジェクト」「歴史学特殊講義(近世)」「古文書講読」など。京都大学大学院文学研究科特定助教などを経て、現職。著書に『読書と読者』(共著)など。

民俗学コース

日本人の「心」の奥底を知る。

祭りなどを素材に日本人の心を見つめます。妖怪について専門的に学べるのも特徴です。人の心の動きの現れとして民俗をとらえ、「心」の民俗学を学んでいきます。

「百鬼夜行絵巻」の鬼たちは人に捨てられた道具だった?!

国際日本文化研究センター所蔵「土蜘蛛草子」下巻 部分

国際日本文化研究センター所蔵「土蜘蛛草子」下巻 部分

中世の日本人は付喪神つくもがみという道具の妖怪を生み出しました。道具も百年たつと魂を持つ、との考えから、都の人たちは九十九年目に道具を捨てるようになります。あと一年で命を得ることが出来た道具たちは怒ります。その捨てられた道具たちが妖怪となったのが付喪神(九十九神とも書く)です。彼らは都の北西にある長坂というところに陣取り、夜中になると都人や牛や馬などを襲い、血の池をつくり酒盛りをしたと伝えられています。長坂という場所は現在の京見峠のあたりです。彼らはそこで宴会をし、時折、都を襲撃したのです。彼らが襲撃した道筋は京見峠から長坂口を通り千本通りか、あるいは紙屋川を通って、一条通を行進しました。その様子が描かれているのが「百鬼夜行絵巻」だと思われます。民俗学コースのフィールドワークでは、毎年学生たちと、この付喪神たちの長坂から一条通までのルートを歩きます。この妖怪たちの視点から京都を見つめると、京都の闇の歴史が見えてくるかもしれません。

  • 佐々木 高弘教授
  • 歴史文化学科
    佐々木 高弘教授
    神話・伝説・昔話で描かれる場所表現を民俗学・歴史学・地理学の観点から研究。担当科目は「歴史地理学」「妖怪文化論」など。
  • 『京都妖界案内』
  • 佐々木教授の著書
    『京都妖界案内』

京都文化コース

「心」の文化にアプローチ。

能楽から和食まで、京都が世界に誇る「和」の文化を体験的に学びます。人の心を見据えた文学作品である「源氏物語」などをテーマに、京都の「心」の文化を学びます。

平安時代のジェンダー問題。漢文の才能をとがめられた才女たち。

『枕草子』に登場する中宮定子は、女性ながらに漢文が読める知的なお后でした。しかし、一家が没落して彼女も24歳で亡くなってしまい、世間には「才女は凶事のもと」という迷信が蔓延したのです。中宮定子に仕え、漢文を読むことができた清少納言も職場を失いました。同時期に生きていた紫式部も、そうした逆風のなかで『源氏物語』を完成させました。清少納言も紫式部も自分たちの愛するものを棄てられず、そうした自分たちに誇りを持っていたと私は思います。そこには歴史上の偉人の人間的な側面が垣間見えないでしょうか。

先人たちの心に触れ、その経験をわがものにするのが歴史文化の学びの魅力。平安時代の紫式部に、また幕末の志士たちになりきって、心を重ねてみてください。そうした学びを通して歴史のおもしろさを体感するとともに、今の社会が直面する問題にも柔軟に対応できる知性と、これからの時代を生きるための強い心を身につけてほしいと思います。

  • 山本 淳子教授
  • 歴史文化学科
    山本 淳子教授
    平安朝文学の研究者。『源氏物語の時代』でサントリー学芸賞受賞。著書多数。担当科目は「日本文化論」「王朝文化論」「京都文化学概論」など。
  • 『平安人の心で「源氏物語」を読む』
  • 山本教授の著書
    『平安人の心で「源氏物語」を読む』

授業Pick up

妖怪文化論
人文学部 歴史文化学科 佐々木 高弘教授

文化としての妖怪を通して、
ひと味違う「歴史」を学びます。

妖怪は実在しません。民話や文献、文学、絵画やマンガなどの文化として存在しているのです。妖怪は日本人の姿を映し出す鏡です。妖怪を研究することによって、私たちの歴史、民俗、日本文化の裏の姿が見えてきます。それは今まで皆さんが学んできた歴史や文化とはひと味違います。日本の妖怪は数多く知られていますが、そのなかでも京都の妖怪は特別です。なぜなら日本の歴史文化のなかで京都は特別の存在だからです。京都の妖怪を古地図とともにフィールドワークすることで、平安時代から現代までの京都文化の裏の姿を学ぶことができます。

Topics

名所旧跡や伝統行事をフィールドワークで学ぶ。

京都は他の都市と何が異なるのか。歴史や文化は現代社会にどのように息づいているのか。そんな疑問をフィールドワークで解き明かしていくのが歴史文化学科の学修スタイルです。「実践プロジェクト」では少人数のグループで、クラスごとにさまざまな場所に足を運びます。例えば、京都御所や二条城などの歴史の舞台を歩いたり、伝統あるものづくりの現場に赴いたり。錦小路やアートスポットなど最新の京文化に触れる機会もあります。また本学科では、京町家の保存や保津川の環境保持、地域に根づく伝統行事や技術の継承といった地域貢献に取り組んできました。地域住民の方との交流や問題解決の経験を通して、コミュニケーション能力や課題遂行力などを養い、人間的な成長へとつなげていくことも実践学修の大きな目的です。

フィールドワークの実践例(2015~2016年度)
京都のさまざまな場所でフィールドワークに取り組みます。

「妖怪文化論」で日本の社会と文化を読み解く。

病気になったり、日照りや洪水が起きたりしたとき、しばしば日本人は「妖怪」にその理由を求めてきました。社会に妖怪が浸透した経緯を考えることは妖怪を信じてきた人々の歴史を考えることにつながります。「妖怪文化論」の講義では、文学や絵画、漫画、映画など、さまざまな形で語られてきた妖怪を通して日本の社会と文化を読み解いていきます。

百鬼夜行絵巻に描かれた妖怪
世界に知られるポップカルチャーとしてもとらえられる日本の妖怪文化。そこに垣間見える、人間が捨ててきた陰の歴史などを授業では考えていきます。

資格・就職

取得できる資格 *国家資格

  • 高等学校教諭一種免許状(地理歴史)
  • 中学校教諭一種免許状(社会)
  • 小学校教諭一種免許状※
  • 博物館学芸員*

※小学校の教員免許を取得する人には、他大学との協定による通信教育プログラムが
用意されています。ただし、この履修は中学校の教員免許を取得する人に限られます。

卒業後の進路

  • 中学校教諭(社会)
  • 高等学校教諭(地理歴史)
  • 博物館学芸員
  • 美術館学芸員
  • 観光産業
  • 伝統産業
  • 民間団体職員
  • 公務員(地方自治体職員、警察官、消防士など)

Newsお知らせ

Eventイベント

歴史文化学科の教育目的

歴史学及び周辺分野の基礎的知識と調査研究技能を十分に体得し、それを実社会において問題解決に活用できる人材を育成する。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

  1. 知識・理解
    ・歴史文化に対する専門的知識と研究方法を修得することで、現代社会における諸問題を理解することができる。
    ・豊かな人間性と幅広い教養を身に付け、社会の変化に適応することができる。
  2. 汎用的技能
    ・優れた文章読解能力を身に付け、自らの思考を口頭および文章で他者に伝えることができる。
    ・史料や文献の収集・分析作業を通じて身に付けた論理的思考力をもとに、社会におけるさまざまな問題に対処することができる。
    ・他者と適切にコミュニケーションをとり、互いの理解を深めることができる。
  3. 態度・志向性
    ・人と社会に対する関心を強く持ち、そこで生じる問題の解決に能動的に取り組むことができる。
    ・現状の課題に対して、協働して取り組み、集団のなかで自分の役割を果たすことができる。
  4. 統合的な学修経験と創造的思考力
    ・歴史文化に対する専門的知見に基づき、社会における問題を発見し、必要な情報を収集・分析し、対処することができる。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

  1. 教育課程編成
    ・歴史文化を多様な視点から学ぶために歴史学・民俗学・京都文化の3つのコースを設置します。
    ・歴史文化に関する深い知識を獲得するために、卒業論文の作成を卒業要件とします。
  2. 学修方法・学修過程
    ・2回生で、各コースの概説・演習科目・フィールドワーク科目を複数学ぶことで、歴史文化への多様な視点を涵養します。
    ・3・4回生では、各コースの専門ゼミにて各自の課題に基づき研究を深めながら、専門的な知識を獲得するための講義・演習を設けます。
    ・演習やフィールドワークなどの集団作業を通じて、集団のなかで自分の役割を果たすことができる協働力を涵養します。
    ・歴史文化の専門職として、教員や学芸員の資格を取得できる課程を設置します。
    ・大学での学びの意義づけを重視して、卒業後の人生を見据えたキャリア教育を行います。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

本学科の教育目的に示した人材を育成するために、明確な目的意識と情熱を持ち、高等学校で履修した教科・科目について、基礎的な知識を有し、自分の考えを伝えられる日本語力、さまざまな課題に積極的に挑戦しようとする意欲、活動に積極的に取り組む姿勢、コミュニケーションを効果的に図り、相互理解に努めようとする態度を有する人を求めます。

  1. 知識・技能
    ・高等学校で履修する科目についての基礎的な知識を持ち、一定以上の文章読解力と課題解決能力を持つ。
  2. 思考力・判断力・表現力
    ・歴史文化について深く考えることができ、自分の考えを表現できる。
  3. 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
    ・歴史文化に強い興味・関心を持っており、未知のことを主体的に探求する強い意欲を持つ。
    ・発表やフィールドワークなどを、多様な人々と協働して取り組める。