京都学園大学

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ハーバード大学院生による特別セミナーを開催しました

更新日:2017年12月7日(木)
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12月5日、ハーバード大学大学院生マヌエル・アスアヘアラモさんによる特別セミナー「20世紀のラテンアメリカの作家たちに翻訳された日本文学」が開催されました。

 

 

マヌエル・アスアヘアラモさんは、ベネズエラ生まれで幼年時代から中米や北米に移り住みながら様々な文学に親しみ、韓国・高麗大学、早稲田大学、東京大学などに留学後、現在ハーバード大学博士課程在籍し比較文学を専攻しています。

 

今回のセミナーでは、20世紀に日本文学が主に英語など西欧列強の言語に翻訳される中、やがて「日本文学」がその他の地域へも広がっていく中において、20世紀ラテンアメリカ文学を代表するような巨匠である、メキシコのオクタビオ・パス、アルゼンチンのホルヘ・ルイス・ボルヘス、ブラジルのハロルド・ジ・カンポスなどの作家たちが訳した「日本文学」の実態に迫りました。

 

 

オクタビオ・パスについては、禅仏教の影響を受けたと考えられる訳文が実際の俳句の翻訳を通じて紹介されました。また『枕草子』を訳したボルヘスについては、禅仏教への関心とともに、パスとは異なり翻訳にあたり暗示力や省略力が重視されているとの見方が示されました。また、ジ・カンポスの『羽衣』のスペイン語訳とポルトガル語訳が紹介され、漢字の一文字ずつ各々が視覚として重視され、漢字そのものの意味を探りながら翻訳された様子などが紹介されました。

 

参加者からは、「枕草子」をボルヘスが選んだ理由に、「枕草子」そのものに、暗示力や省略力の要素があることが好まれたのかもしれないという意見が出されました。また、ラテンアメリカで訳された日本文学は純粋な日本語の直訳ではないところに面白さがあり、翻訳者が原文にとどまらず、自らの主張を加えたのではないかという意見も出されました。