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【シリーズ特別講義B】 ~社会の第一線で活躍中の方のお話しを聴く~ ー「紫黒米の魅力とその可能性」 ー (京都大学「農の多様性塾」事務局長:藤掛進先生)

更新日:2018年9月27日(木)
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「シリーズ特別講義B」はバイオ環境学部3学科の2年生以上に開講されている科目で、今後社会人になるためのキャリアアップに繋げるための15回にわたるオムニバス講義です。この講義では、産業界(食品、化粧品、医薬品、等)あるいは研究機関で第一線でご活躍されている方を講師に招きお話しを頂く講義で、学生にとっては業界を知る上で大変意義のある講義で、100名以上が聴講している人気の講義です。

今回は今年度初回の講義となりますが、京都大学で「農の多様性塾」の京都大学サイド事務局長をされている、藤掛進先生に「紫黒米の魅力とその可能性」と題してご講演して頂きました。

まずは、「農の多様性」についてお話しを頂きましたが、まず多様性という言葉自体は、「性質が異なる群が幅広く存在すること」と定義され、農業について言えば環境変化に対応できる品種開発と考えられると言うことでした。これは、現在の環境変化が早いときには特に重要で、このような多様性があるからこそ、様々な食品が開発され、人々の食生活が豊かになると言うお話しをされました。さらに食生活が豊かになれば、人間性もより幅広く豊かになるのではないかと言うことでした。

次に、その農の多様性をお米で考えた場合に、ササニシキやコシヒカリのような品種が固定された銘柄米ではなく、古代米の一種で多様性を持った「紫黒米」について説明がありました。この紫黒米の特徴は、名前のごとくお米の色が黒く、特有の風味を持った餅米で、この黒い色には「アントシアニン」と呼ばれる抗酸化物質が含まれているとのことでした。また、ミネラルや食物繊維も豊富に含まれているとのことで栄養価も高いとのこと。一方で、育種については病気にも強く通常のお米よりも栽培がしやすいので、この「紫黒米」を広めて農家の収入を増やせないか、と考えておられるとのことでした。

実際に、この「紫黒米」を使用したレシピ開発も行っているそうで、例えば酢飯にしてにぎり寿司を試作したり、ちまきを作ってみたりしたところ、大変美味しいものができたそうです。あと、お米そのものの消費量を上げたいと言うことで、日本酒に加工したそうですが、あまり美味しい物ができず、またこの時にできる酒粕がとてもまずいので、いろいろと試したそうですがなかなか食べられるものができないと言うような苦労話をされていました。

最後にはこの「紫黒米」を広めるためにも、このお米を使ったレシピ作りや、他のお米との差別化のために「アントシアニン」等、人にとってよさそうな機能性成分の解析に、バイオ環境学部の学生に協力して欲しいと言うお願いをされて講義を終了しました。

授業終了後の学生の感想には、「実践プロジェクト」や、「キャリアサポート実践講座」のPBL型の講義のテーマとして、この「紫黒米」を取り上げたいという学生もおり、大変有意義な授業になったようです。

バイオサイエンス学科 藤田 裕之