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先生に聞いてみた【52】 池田 恭浩 准教授

更新日:2017年5月12日(金)
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#聞いてみた」シリーズ。52回目は、2017年度から京都学園大学で教鞭を執られている新任教員への突撃インタビュー。教職課程専任の池田先生に、社会教育学や教職課程を履修する意義について、いろいろ聞いてみました。

教育の根本は、人と人との対話。
社会のために、その人のために、と思う心を養う。

池田先生は、いわば「先生の先生」。 教職課程の講義で、教師になるための基本的な心構えから、 授業の方法までを体験をまじえて学生たちに伝えています。

Q: 教師の道を選ばれた時期はいつ頃でしょうか。

大学(経営学部・経営学科)の卒業をひかえて就職活動をしていた時に、ある企業の最終面接と教育実習の日が重なってしまったのです。最終的に教育実習を選んだのですが、そこが私にとって人生の岐路になったわけです。出身高校で、はじめて授業を体験したのですが、ひとことで言うとたいへん楽しい時間を過ごしました。世界史の授業だったのですが、生徒たちからは、「授業、上手いなあ」「いつ先生になるの」といったうれしい言葉が返ってきました。周囲の評価も上々で、それをきっかけに教師になろうと決心しました。その時は、高等学校教諭一種免許状を取得しました。

ただ、自分自身の気持ちは固まったのですが、すぐに教壇に立つことは叶いませんでした。それから、語りだしたら長くなるのですが、民間企業で働くなど様々な紆余曲折があり、働きながら通信制の大学に通い、小学校教諭一種免許状を取得しました。

教師になる。心の中にあった志。

Q: 実際に教壇に立たれて、どのように思われましたか。

京都府の教員採用試験(小学校)に二度目の挑戦で合格し、亀岡市で教員として教壇に立った時、私は30才になっていました。大学卒業後、教師になることを目指していろいろな経験をしてきましたが、目的意識だけは、しっかりと自分の心の中にあったんですね。

教員生活は、ここで語りつくせないくらい、いろんなことがありました。どちらかと言えば苦心し、悩んだことの方が多かったと思っています。でも、子どもたちと心が通じている、通い合っていることを実感できた時は、教師になって本当によかったと心から思いました。この体験が私の糧になっていると、自信を持って言うことができます。教員生活の中では、多くのことを学びました。その中の一つを挙げると、教育とは技術だけではない。人と人、心と心、一対一の対話こそがすべての基本になるということでした。

よりわかりやすく、身近な話題を通じて学ぶ「社会科」。

Q: ご専門は、社会科教育について研究されているのですね。

私の専門分野は、「社会科教育学」です。主に社会科の授業のあり方や新しい方法について研究しています。その一つに、たとえば、「お金」を話の軸に据えた授業があります。お金の大切さは、子どもから大人まで誰もが理解できます。しかし、その実態や本質を考えてみると中々、奥深い。不思議なものなのです。

自分が手にしている時は、あきらかに自分が所有していると言えますが、ひとたびそれで何かを買ったら、他人の所有に替わります。しかも、現代社会では、クレジットカードや銀行やネット決済で、実際にお金を目にすることもなくボタンひとつ、一回のタッチだけで流通していきます。そういうことから話を展開していくのです。つまり、お金ほど身近なものはないですね。それを例にして社会や経済の仕組みを語ることで、よりわかりやすくなるのです。

また、「教職入門」の講義では、まさに「教職とは」といった基本的な心構え、またどういう職業であるかといったことまで、自分の体験もまじえて話しています。

専門的な学識に加えて、新たにプラスとなる「教育」についての学び。

Q: 学生たちに、教職課程を履修する意義についてお話しください。

教職課程を履修するということは、もちろん教諭としての資格を取ることが目的です。しかし、それだけではないですね。たとえば、人文系や理工系の専門的な学究の道を歩んで学んできたとします。それを仮に「1」としますと、教職課程での学びで、さらにそこにもう一つの「1」を加えることだと私は考えています。

学校の教室、クラスというのは一つの単位なのですが、そこにはあきらかに共同体としての社会性があります。つまり、小さな社会なんですね。そこには当然、人と人のコミュニケーションが培われて日々流動しています。それを知り学ぶということは、社会の中での、自分の存在と他者の立場を考えるということなのです。また、組織のマネジメントといったことまで見識を深めることになるのです。

自分の専門的な学問の素養に、新たな「教育」という素養がプラスされると考えると、教職課程を履修するということは、「人生に厚みが増す」さらなる学びの体験だと思っていただければいいですね。

Q: 学生時代に何かスポーツをされていましたか。またご趣味は?

高校では、水球をやっていました。インターハイで準優勝したこともあります。大学4年間は、アメリカンフットボールをやっていました。主にディフェンスのコーディネーターとして、作戦を組み立てることに専念していました。そして、社会人になってからもプレーヤー兼ディフェンスコーディネーターとしてアメリカンフットボールを楽しんでいました。

それから、これは趣味と言えるかどうかわかりませんが、本はいつも手放すことなく生活していますね。とくに、歴史や経済関係の専門書をよく読んでいます。

さきほどお話しましたように、専門的な研究活動の一環で、「お金」にまつわる本質理解のために、ついついその方面の書物に関心をもってしまいますね。

私も、まだまだ学びの途上です。この世の中の様々なことに好奇心を広げ、また深めて、学生たちに熱く語っていきたいと望んでいます。

人文学部 歴史文化学科 教職課程専任

池田 恭浩(いけだ・やすひろ)准教授

京都市出身。京都教育大学大学院教科教育専攻社会科教育専修修了。教育学修士。体操教室の事務職員、亀岡市の公立小学校教諭、京都教育大学附属桃山小学校教諭を経て、現職。専門分野は「社会科教育学」。担当科目は、「教職入門」「教育実習事前指導」「教育課程論」等。主な研究内容は、「お金を採り入れた社会科授業」等、社会科の授業をより知的に面白くするための研究。

池田 恭浩 先生の教員紹介はこちら

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