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先生に聞いてみた【71】古木 圭子 教授

更新日:2017年10月5日(木)
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京都学園大学でユニークな研究に携わる先生に突撃インタビューする「#聞いてみた」シリーズ。71回目は、「なぜ英語を学ぶのか、“学ぶモチーフ”の自覚が大切」と語る経済学科の古木先生に、英語の修得によって広がる視野や国際感覚について、いろいろ聞いてみました。

英語を学ぶことは、グローバル感覚を育む一歩。
まず「なぜ学ぶのか」というモチベーションが大切。

海外留学体験から得た、英語を学ぶことの大切さ、そして異文化・社会への理解と研究の意義を語る古木圭子先生。世界という大きな視野から、自分を成長させる道についてお話をうかがいました。

Q: 先生は、いつ頃からアメリカ文学に興味をおもちだったのでしょうか?

高校生の頃までは、あまり英語は得意ではありませんでした。演劇部に所属していて、芝居に熱中していました。また小説を読むのが好きで、日本文学よりもアメリカ文学のヘミングウェイやフィッツジェラルドなどの小説を翻訳で読んでいました。大学でも演劇学科に進んで、本格的に演技を学ぼうと一時は志望していたのですが、英米文学の原書を読みたいという気持ちが強くなり、英文科を専攻しました。卒業後は、一般企業への就職も考えましたが、もう少し深く英米文学について学びたいと思い大学院に進み、主にアメリカ演劇を専攻しました。そして修士課程を終えたのちに、アメリカのボストンの大学の大学院に2年間留学しました。帰国後に博士課程を終え、東京、長崎、高知の各大学で教員として勤め、本学で教えるようになって15年になります。今振り返ってみますと、この海外留学体験が、自分の中で大きな位置を占めているということを実感しています。

学究への道、その土台となったアメリカ、ボストンへの単身留学。

Q: はじめての海外留学体験では、どのようなことを感じましたか?

留学したボストン・カレッジの大学院の文学研究科(英米文学専攻)では、約50名の大学院生と共にに学んでいましたが、そのほとんどが在米の人たちで、留学生はたった2人、日本人は私1人だけでした。みんなが、1時間に80ページを読むのに、私は30ページしか読むことができないといった”違い”を、つくづく実感しました。
英米の文学作品の内容に深く入っていくためには、その国に培われた歴史的な風土や精神性なども根本から理解していなければなりませんね。たとえば、ウィリアム・フォークナーの小説であれば、南北戦争を背景にしたアメリカ南部の地域文化なども学ぶ必要があります。その他でも、文化の違いなどについてはいろいろと苦労をしました。なかなかディスカッションの輪の中へ入っていけないこともありました。
海外留学というと、毎日が楽しそうと思われがちですが、ほとんど楽しむような余裕などありませんでした。図書館に通い詰めて、何時間も入り浸って時をすごす、勉強、また勉強の日々でした。そのような日々の中、もともと日本の大学院でも興味を持っていたアメリカの劇作家テネシー・ウィリアムズの作品にみられる芸術家の描写とジェンダー、セクシュアリティの関係について研究を進めてゆくようになりました。また、今も研究を続けている日系アメリカ人作家について深く知るようになったのも留学先での授業がきっかけでした。

英語を修得していくことで、確実に広がっていく情報量。

Q: 本学の学生たちにも、留学をすすめているのでしょうか。

本学でも学生たちに、海外留学を積極的にすすめています。単に外国語を修得することだけが目的ではなく、外国の人たちと接しながら異文化にふれることで、視野が広くなるとともに、日本を外から客観的に見つめるという機会を得ることにもなります。
私の経験から言いますと、とにかく留学先で出会った大学生たちは学びに対してとても真摯な態度でした。勉強に打ち込むパワーや情熱がすごいですね。「自分は今までどうしてきたんだろう、これじゃいけない」と自覚するようになりました。こういうことが、留学という経験を通して一気に理解できるようになってくるのです。これまでの日本の生活で常識だと思いこんでいたことが、そうじゃないんだと気づくようになるのです。そのような経験は、とてもいい刺激になります。

必要性の認識とモチベーションの自覚こそが、なによりも大切。

Q: 英語を学ぶ上で、大切なこととは何ですか。またその意義は?

現在、全学部生を対象に英語のライティング、リーディング、リスニングの講義をしています。学生たちの多くは、まだまだ英語を学ぶことに拒否反応をもっていますね。
大切なのは、「なぜ英語を学ぶのか」ということに、確かな答えをもっていること。はっきりとしたモチベーションをもって欲しいですね。
英語を使うことができるようになると、確実にこれまで以上に広い情報が得られます。たとえば、経済学や心理学を学んでいても、知見を得る領域が広がってくるのです。また、海外の人たちと直に接することで、グローバルな感覚が育まれていきます。
もっと身近なことで言いますと、好きな外国の歌があったとしたら、その歌詞を理解することもできます。アルバイト先で海外の人に話しかけられても応えることができるようになります。そして社会に出た時には、その経験が必ず役立つ力になるのですから。
海外留学をめざすといったことだけでなく、自分自身の中で”学ぶモチーフ”を見つけ出すことが大事なのです。

Q: 本業の研究活動以外で、何か熱中していることはありますか?

趣味と言えるのは、唄うことです。20代の頃からはじめたシャンソンを今も続けています。フランス語に関しては、十分に理解できているとは言えませんが、シャンソンを唄っていると、自分がドラマの世界に入っていくことができます。元々、演劇をやっていましたし、今も専門がアメリカ演劇ですから、歌心と演ずる心がひとつになる感じが好きなのだと思っています。
特に好きな歌手は、ダリダでしょうか。いくつか彼女のレパートリーを唄っています。いっしょに習っている仲間たちとの発表会では、シャルル・アズナブールの曲もよく舞台で唄っています。いつかは、リサイタルをという願いもありますが、まだまだ歌唱力にも磨きをかけていかないとだめですね。
シャンソンを、心をこめて唄うこと。これが私にとってはフランス語という外国語をもっと深く理解しようと思うひとつのモチーフになっています。だから、学生たちにも、自分自身それぞれに、英語を学ぶモチーフを見つけて欲しいと強く願っています。
「英語で話したい!」「なんとか上達したい!」そう思えば、必ず力は一歩一歩ついてきます。

経済経営学部 経済学科

古木圭子(ふるき・けいこ) 教授

大阪市出身。博士(文学)。関西大学大学院文学研究科博士課程修了。長崎外国語短期大学専任講師、高知女子大学助教授を経て現職。専門分野は、「アメリカ演劇」「アジア系アメリカ文学」。担当科目は、「総合英語Ⅰ・Ⅱ」「英語ライティング」「英語リーディング」「英語リスニング」「TOEIC研究」等。日系アメリカ人劇作家、19世紀アメリカのリアリズム演劇、テネシー・ウィリアムズの戯曲などについての研究をすすめている。

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