京都学園大学

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International留学・国際交流

2015年度 引率教員レポート

更新日:2017年11月15日(水)
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2015年度ドイツ海外短期研修 引率教員(健康医療学部 熊谷知実先生)によるレポート

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1.電車移動

1.本学初のドイツ研修がスタート
2015年度ドイツ海外短期研修がスタートしました。滞在先は、ドイツ南部バイエルン州にある世界遺産の町レーゲンスブルク。参加した学生は12名、滞在期間は2週間です。語学学校ホリツォンテでドイツ語会話を学びながら、現地の市民と様々な形で文化交流を試みます。
2.ホテル 2.移動とホテル
関西国際空港からフランクフルト国際空港までのフライトは約10時間。乗り換えて約1時間後にミュンヘン国際空港に到着しました。到着時刻は夜8時ですが、日本とは時差が8時間あるため、日本から来た学生の体内時計は明け方4時なのです。この夜はレーゲンスブルクまで移動せず、ミュンヘン市内のホテルに宿泊して、疲労した身体を休めます。
3.宮殿 3.ドイツでの活動初日
午前はミュンヘン市内を観光しながら、チケットの買い方や電車の乗り方を学びます。今回はバイエルン王家の王宮レジデンツを2時間かけて見学しました。そして午後にはいよいよ研修予定地レーゲンスブルクまで移動します。レーゲンスブルクは、ミュンヘンからは電車で1時間半離れたところにあります。
4.アパート 4.アパート
本学のドイツ研修の特色は、「そこに住んでいる住民のように、ドイツの生活を体験する」こと。レーゲンスブルクではアパートを借りて、ルームシェアをしながら、2週間の自炊生活をしました。今回借りたアパートは旧市街中心部にあり、学校までは徒歩5分、ドナウの流れが見下ろせる絶好のロケーションでした。
5.語学学校 5.語学学校
懇切丁寧な少人数制授業が評判の語学学校ホリツォンテ。今回は12名が1クラスにまとまって、2週間のコースを受講しました。午前中に90分授業が2つあり、平日午後と週末はお休みです。担任の先生はドイツ語しか話しません。授業初日、学生たちは少し疲れた表情を見せましたが、すぐにドイツ語だけの授業にも慣れたようです。2週間後には、担任の先生と楽しくコミュニケーションができるようになっていました。学校側は、休み時間でも机に向かって復習する京都学園大生の学習姿勢を高く評価し、また短期間の語学の上達ぶりを称賛していました。
6.市民講座 6.市民講座(VHS)の授業見学
本学のドイツ研修は、「ドイツ人とたくさん交流する」ことにも重点を置いています。様々な学校の授業見学に赴いて、現地で日本語を学ぶドイツ人と交流する機会を設けました。「市民講座(VHS)」とは、夜間に開講されている社会人向け語学教室のこと。仕事を終えた市民が集まって、日本語の学習に取り組んでいます。地元社会人との交流は、研修に参加した学生たちに大きな刺激を与えました。
7.高校授業見学 7.高校の授業見学
中高一貫校「ギムナジウム」でも授業見学をしました。座席を10分ごとにチェンジしながら、とにかくいろいろな生徒との会話を試みます。最近はアニメから日本語に入るドイツ人が多いようですが、アニメに限らず、外国人と話すには自分たちの国や文化についてよく知っておく必要があることを痛感しました。
8.高校で着付 8.高校で浴衣の着付け
「浴衣の着付け」班は、日本から持参した浴衣を中高生全員に手早く着付けていきました。「ドイツ語での着付け」は、日本にいるときに何度も練習したので、本番でも手慣れたもの。憧れの浴衣を本格的に着付けてもらった生徒たちは、喜びを体いっぱいで表現してくれました。
9.日本食 9.和食でおもてなし
ドイツのスーパーにはどんな食材が売っているのか。和食がどれだけ再現できるのか。それは学生たちの関心事でもありました。今回は料理自慢の学生たちが市民をアパートに招待し、得意の和食をふるまいました。メニューは、お寿司、お好み焼き、天ぷら、白和え、茄子の煮びたしなど。この企画は大成功で、珍しい和食のおもてなしに感動したドイツ人は、お返しにプレゼントまでくれました。
10.柔道 10.柔道で交流
「長年続けている柔道をドイツでも体験したい」と希望する学生がいました。ちなみにドイツには、学校のクラブ活動がありません。スポーツを希望する人は、地域のスポーツクラブに入会して練習します。今回は現地の柔道クラブと連絡をとって、特別に練習に参加する許可を頂きました。日本の道場とは全く異なった環境で、本学の学生はとても貴重な体験をしました。学生曰く、「日本の練習とは全然違う」んだそうです。
11.中世酒場 11.食事会で交流
日本語の授業見学がない日でも、市民との食事会は頻繁に行われました。日本で暮らしているときでも、こんなに会食ばかり続ける経験はなかったでしょう。学生たちは積極的にドイツ人と交流して、2週間の滞在を存分に楽しみました。ちなみに写真の会場は、中世の飲食物を再現して提供する中世酒場です。
12.食事 12.ドイツの食事
食事は学生たちにとって毎日の楽しみのひとつ。非常によく食べました。ドイツ人との会食がない日でも、有志で集まっては、新たなドイツ料理店を開拓しました。巨大シュニッツェルは一番の人気メニューでした。今回の研修でもっとも成長が感じられたのは、レストランでのふるまいです。メニューを読み、自分の食欲と予算にぴったり合った食事を注文して、会計までスムーズにこなせるようになったからです。ドイツで暮らすのに、これは最も必要なテクニック。学生たちはレストランに通うたびに、こうして語学力に自信をつけていきました。
13.ケーキ 13.ドイツのケーキ
ドイツといえば、ビールとソーセージが有名ですが、ケーキも忘れてはいけません。学生たちは喫茶店に入るたびに、珍しい種類の巨大ケーキを2個も3個も注文しては、ペロッとたいらげました。この規格外の食欲には、ベテランのウェイターも驚いていました。
14.ビール工場見学 14.ビール醸造所見学
でもやはりドイツと言えばビール。ふだんビールを飲まない学生でも「ドイツのビールはおいしい」と評価して、よく注文していました。語学学校の企画で、地元ビール醸造所クナイティンガーの見学に行ったときには、出荷前のビールの味見をして「ビール専門士」の資格証明書を発行してもらいました。
15.着物 15.着物でレーゲンスブルク市内見学
レーゲンスブルクは、ローマ軍の駐屯地だった町。中世には宗教の町、商業の町として発展し、17世紀には神聖ローマ帝国の帝国議会が行われる町にまでなりました。帝国議会博物館や大聖堂、教会、宮殿、ドイツ最古のケーキ屋とドイツ最古のソーセージ屋など、小さいながらも見所はたくさんあります。大好きな着物を着て、市内を見学した学生もいました。
16.日曜ミサと少年合唱団 16.大聖堂と少年合唱団
レーゲンスブルク大聖堂少年合唱団は世界最古の少年合唱団のひとつ。「大聖堂の雀たち」の美声を聴こうと、日曜のミサには全世界から信者が集まります。学生たちも週末は町に留まって、厳粛なカトリックのミサを体験をしました。
17.オペラ見学 17.オペラ鑑賞
オペラやサッカーを見るために、ミュンヘンに脚を伸ばす学生たちもいました。ドイツの乗車券は、グループで購入するとより安くなります。どのような町にいつどんな目的で訪れるのか。その日は何人で動くのか。学生たちは日本にいるときから綿密な計画を立てて行動していました。
18.収容所 18.ダッハウ強制収容所
「負の遺産」も体験しました。ダッハウ強制収容所はミュンヘン郊外にあり、電車とバスを乗り継いでいくことができます。「働けば自由になる」と刻まれた鉄扉をくぐって、広大な施設内をどこまでも進み、当時の収容者が集団生活したバラックや焼却施設などを半日かけて見学しました。見学者の口数は時間とともに少なくなっていきましたが、忘れられない貴重な歴史体験となったようです。
19.党大会広場 19.ナチス党全国大会が行われたツェッペリン広場
ニュルンベルクは多くの観光客が集まる歴史観光都市ですが、郊外のこの史跡まで脚を伸ばす人は多くありません。それでも学生たちはここの見学を希望して、いわゆる「ヒトラーのお立ち台」の上に実際に立ちました。近くには帝国党大会地区記録センターがあり、写真や映像を見ながらナチス時代について学ぶこともできます。
20.ヴァルハラ 20.ヴァルハラ神殿
ヴァルハラとは、北欧神話の主神ヴォ―ダンの神殿のこと。北欧神話になぞらえて、バイエルン王ルードヴィヒ1世が新古典主義様式の神殿をドナウ河畔に建設しました。神殿内には過去にドイツ語圏で活躍した著名人の彫像が並び、彼らの功績が讃えられています。自転車をレンタルして、ドナウ河畔を1時間半漕ぎ続け、このヴァルハラ神殿にたどり着いた午後のことは忘れられません。
21.古城跡 21.ドナウ河畔の古城とサイクリング
ヴァルハラ神殿へのサイクリングはたいへんきつく、途中で何度も立ち停まりました。そしてお互いに助け合い励まし合いながら先に進みました。帰りに立ち寄ったドナウシュタウフの古城跡でドナウ川を見下ろしたとき、参加者は言葉にならない達成感を味わいました。
22.ノイシュバンシュタイン

22.ドイツ研修を終えて
「最初はなんて先が長いんだろうと思った。でも最後はなんて早かったんだと感じた」と学生たちは口々に語りました。この研修は短期間ながら自由時間が多く、時間の使い方を自分で考えて旅を企画することができます。企画するためには、もちろん事前に学習しなければいけません。旅行前には参加予定者全員が毎月集まって、「レーゲンスブルク勉強会」を開きました。その事前学習の成果が、これらの研修写真によく表れていると言っていいでしょう。さらに帰国後には有志が隔週で集まって、「ドイツ語検定勉強会」を続けました。そして7月には、勉強会の参加者全員がドイツ語検定4級に合格したのです。この2週間のドイツ研修を体験して、「チャレンジする精神」は参加者たちの中に確実に培われています。なお研修参加者の感想は、こちらにも紹介されていますので、ご覧になってください。

本学初の「ドイツ海外短期研修」を実施しました(2016.3.25)